アメリカの文豪、アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ。
MOJITOの洋服は、彼のライフスタイルや執筆した小説のストーリーから紐解かれて生まれます。
今回別注で制作した”RITZ JACKET”は、まさに彼のライフスタイルを色濃く映し出したものであり、1着のジャケットから様々な興味深いストーリーを得る事ができます。
1940年代、当時アメリカでは様々なシュチュエーションで着用できるウェアーが主流だったそうです。
ハンティングやゴルフといったスポーツをする際にも機能的に活躍し、そのままの格好でもBARに飲みに行けてしまえるウェアーです。
それは、”PINCHBACK”と呼ばれる背中にベルトが付属された、動きの可動域を広げるアクションプリーツが施されたジャケットでした。
ドイツ人が考案しアメリカに持ち込まれたそのジャケットは、瞬く間に流行し様々な人達が愛用していたそうです。
冒頭の写真のヘミングウェイが着用しているジャケットが、まさに”PINCHBACK”のディテールが施された一着であります。
1940年代に主流だったこのジャケットのディテールを汲み取って生まれたのがMOJITO”RITZ JACKET”です。
ヨーロッパでは、1930年代頃からこの”PINCHBACK”のスタイルは、既に多く取り入れらていました。
ワークウェアーにも良く見られたこのディテールは、フランスでは”MARTANGLE”と呼ばれています。
ヨーロッパの古いワークウェアーやミリタリーウェアーがスタイルの根本にあるARCHにとって、切っても切り離せないウェアーの一つです。
何故、今回の別注がフランスの1930年代のワークウェアーがテーマだったのか?
そこには、この2つのストーリーがリンクし、採用する生地がMOJITO山下氏とARCH山内の中で必然的に決まっていたからだと僕は思っています。
アメリカとヨーロッパ、それぞれの解釈によって生まれ何かの目的の為に必要とされたそのジャケットは、当時のアメリカには無かったであろう、フランスらしい素材で新たな姿で生まれました。
5POCKET JEANSの様に、変える必要のない完成された形がある様に、”PINCHBACK”のディテールや採用されたストライプの生地にも同じ事が言えると思います。
そこには、紛れもない機能美があり、そういった部分にやはり惹かれ愛用したくなります。
先日まで開催されていたイベントにて、MOJITO山下氏からお話を聞きさらにこのジャケットに魅力を感じ、ブログを書いておりました。
店頭でこのジャケットのお話をするのを楽しみにしております。
ARCH 宅見