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OLDMAN’S TAILOR しむら氏 対談

2019.10.14 Monday 21:17:17| Author:admin| Categories:OLDMAN'S TAILOR

山梨県富士吉田市。
織物の産地として知られる土地に根付いてものづくりを行う”OLDMAN’S TAILOR”。
土地が紡いできた伝統と技術を大切に糸や生地からデザイン、仕立てに至るまでほぼ全てを一貫して自分達の手で作り上げています。

古い織り機でゆっくりと時間をかけ空気を含みながら織られ、富士山の山脈から流れる清らかな水に抱かれた生地は柔らかく着るたびに身体に馴染んでいき、着る人を虜にします。

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本日はいよいよ今週末に迫ったOLDMAN’S TAILOR×Arch Special Eventに向けてOLDMAN’S TAILORの魅力について、しむら氏にインタビュー致しましたのでお話ししたいと思います。

上田 /
しむらさん、本日は宜しくお願い致します。
早速ですが、東京に拠点を置くブランドが多い中、なぜ山梨県富士吉田に拠点を置いているのですか?

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Oldman’s Tailor しむら氏

しむら氏 /
色々と理由はありますが、自分達の企画が生地作りからになります。
その上で一番、工場に近い形が企画、物作りにおいて環境の面でも良いからです。

上田 /
いい織物の産地には良質な水があると聞いたことがありますが、富士山の麓ということもあり、清らかな水がいつでも使えるという環境もあってこそなのですね。

富士吉田では織物の産業が盛んと聞きますがいつからこのように盛んになっていったんですかね…。
また生地を一から作り上げることはとても大変な様に感じるのですが、生地を作り始めたきっかけを教えて頂けますか?

しむら氏 /
江戸時代から織物の産業は有った様ですが、主に絹織物が盛んだったようですね。

僕が生地作りを始めたのは以前勤めていた会社からです。
今のリネンの生地生産工場になりますが、当時はネクタイ生地の生産をしていました。
そこの製品、企画で働く事になり工場に入った時、ジャカード織機の動きと経糸の上下可動、緯糸一本一本の色の入れ替わりにより数ミリ単位で柄が織られて行く光景を目の当たりにした時、カルチャーショックを受けました。
それからですね。

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上田 /
生地が織られる際には相当複雑な動きをすると聞きますが、知識が備わっていなければ仕組みなどを理解し、扱えないものですよね。
洋服が好きでも生地を自ら織ってみたいとは僕はまだ思っていませんが、そう思わせられる様な生地生産の現場を拝見してみたいです。

生地といえば、どの生地も魅力的ですが、僕は特にリネンに惹かれます。
特に19SSにあったメッシュ地のジャケットやコートは他に見たことがなく、スタッフ一同興奮していました。笑
OLDMAN’S TAILOR=リネンのイメージの方も多い様に感じますが、リネンを作る事になったきっかけ、リネン生地を作るにあたって難しかったことなど教えて頂けますか?

しむら氏 /
前の問いにもお答えしましたが、ネクタイの企画をしていた頃…もう25年も前になりますね。
国の政策もあり、クールビズ、ノーネクタイ運動、また、発注会社の海外生産が盛んになり始めて地方、地元の生産が激減し生産工場が無くなっていく様子をみていて、何か別の生産を企画しなければと思っていました。
会社の危機を感じた事と同じタイミングくらいに地元の機織り職人さんの工場を良く廻っていたので、古いシャトル織機を良く見かけていました。

海外へ行った時にアンティークのリネン生地の収集もしていたのですが、そのリネンの持つ風合いや素材、質感、古い生地の存在など、とても好きで、シャトル織機で織ればきっと同じ様な生地が作れるのではないかと思ったのがきっかけです。

しかし、リネン(麻)を織る事は簡単には行かず、シルクを織る様には行きませんでした。
糸の特性や条件など様々な事をクリヤーしなければ
織る事は出来ず、一筋縄ではなかなか。
約1年半試作を繰り返し麻を織る事が出来る様になりました。

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上田 /
“アンティークのリネン”,”古いシャトル機”というものがリンクしたのですね。
昔の織り機を扱うということだけでも大変だと思いますし、壊れたりしても修理に使える部品がなかったりと維持するにも一苦労しそうです。

昔の織り機を使い物作りを行う。時代とは逆行したように感じるものづくりですが、しむらさんにとってどのような意図があるのですか?

しむら氏 /
アンティークや古着など古い物が大好きな事と時代の流れによってその産業や技術が無くなって行く事が凄く寂しく思い古い織機を使ってゆっくり織っています。
また、シャトル織機によってゆっくり織られた生地は糸にあまりストレスを掛かけず織ってますので、とても良い風合いがあります。

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Oldman’s Tailor 大貫 達正氏

上田 /
今の機械では作れない生地は多くあると思いますが、実はそういったものに限って良い風合いや質感をしているのだと諸先輩方に教わり、見せてもらったことがあります。
時代の流れにより、淘汰されてしまったものを再度作る。
失われつつある日本の伝統と技術を継承するということはなかなか出来ることではないと思います。

生地だけではなくデザインも行っていますが、デザイナーの大貫さんと一緒に仕事を始めるきっかけなどはあったのでしょうか?

しむら氏 /
もうかれこれ15年の付き合いになります。いつか一緒に仕事したいとお互い思ってた事も有り大貫のタイミングも有り、5年前に企画スタートしました。

上田 /
かなり長い付き合いがあるからこそ、お互いのことを熟知し、パートナーとなったわけですね。
実は大貫さんがArchに来てくれた時にお話したことがあって、当日また会えることを楽しみにしております。

最後の質問になります。
ずばり、OLDMAN’S TAILORとは?

しむら氏 /
『THE DEARGROUND』その大地に生まれ親しまれてきた素材、技術を愛おしく想い、憧れた国、文化、生活、風景を見渡し感じたままを創造する。

  ROCK’N ROLL !! です!

上田 /
 ROCK’N ROLL 、上手くは言えませんが初めてしむらさんをお見かけした時の僕のイメージです。
古き良きものを大切にし、歩みを止めない OLDMAN’S TAILORの洋服をこれからも楽しみにしております。

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

今回お話をさせて頂き、しむら氏の信念に向かい情熱を注ごうと努力し続ける姿勢に感服しました。
洋服というものを一から作り上げるために生地を作り上げ、地域に根付きその地域の文化を継承しようとする姿勢は僕たちArchが洋服を伝えるということとリンクしている様な気がします。

生地を一から作り上げる工程は試行錯誤の繰り返し。
他にはない生地を作り上げることは弛まぬ努力の賜物だと感じます。

古き良きものを、伝統の技術を、そんな想いから作られる洋服は魅力を感じずにはいられません。

袖を通して生地を肌で感じてみてください。

イベント当時は、山梨に構えるOLDMAN’S TAILOR のショップとARCHだけの限定アイテムを発売します。

楽しみにしていてください。

OLDMANSTAILOR LOGOのコピー
OLDMAN’S TAILOR ×Arch Special Event
10/18(FRI)〜10/20(SUN)
In Arch

 

ARCH 上田

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