写真のv-tipは今から30年以上前のもので、このモデルの歴史を物語る上で非常に貴重な一足。
ALDEN社が整形外科的なアプローチから木型の開発・改良を始めたのが1952年。
後にModifed Lastと呼ばれる木型が完成したのは、1963年の事だそうです。
そしてその「履き心地」と「見た目の自然さ」を両立させるべくUチップを理論的に具現化していったものこそがこの通称v-tipと呼ばれるalgonquinというモデルなのです。
以降、ALDEN社はモディファイドラストに代表されるハンディキャッパー用のラインに限ってオーソペディックシューズ(整形)の専門店で販売していました。
そして1970年代後半、モディファイドラスト特有のフォルムの美しさと実用性の高い履き心地に魅せられ、いち早く目を向けたのが、パリのセレクトショップHEMISPERESの2人のオーナーであり、そのうちのひとりこそが現ANATOMICAのピエールフルニエ氏でした。
一部の人達の間で、このv-tipがJACOBSON(ヤコブセン)と呼ばれているのは、当時この靴を販売していたお店の一つがNYにある、オーソペディックシューズ専門店のJACOBSONだったことに由来します。
COLOR : black
MATERIAL : carf
LAST : modified
WIDTH : D
SOLE : single leather
SIZE : 7h / 8 / 8h / 9 / 9h / 10
PRICE : 72,450yen
今回入荷のALGONQUIN BLUCHER OX モディフィドラストの中で最も有名なモデルであり、ALDEN好きの人達の間では言わずと知れた定番靴なのですが、個人的にはブラックカーフという仕様こそが、この靴の魅力を最大限に引き出してくれると思います。
冠婚葬祭からデニムや軍パン、チノetc…
カーフなのでコードヴァンほど雨を気にすることなく履くことが出来、ここまで様々なシーンで使える靴はそうないと思います。
初めてALDENを手にしようと思っている方にも自信を持っておすすめ出来る一足です。
最後に、JACOBSONの続きですが、、、
1970年代後半ピエール氏と共に初めてJACOBSONを訪れた当時のビジネスパートナーであった日本人の中村氏の話によると、そこは体育館のような広さで、店内には雑多にモディファイドラストの靴が並べられており、靴をフィッティングする為にチャーチチェアのような長椅子が置かれていたそうです。
そこで、いつもの自分のサイズの靴を購入しようとすると白衣を着た白髪のシューフィッターの店員に
「私はこれから先のあなたの足に責任を持つことは出来ない。だからここで計測し推奨する以外のサイズを販売することは出来ない。」と言われたそうです。
当時所有していたアメリカ製の靴より1サイズ大きなものを奨められた彼は、後になって、今まで持っていた1サイズ下のアメリカ靴が全て履けなくなってしまったとのこと。
そして冒頭の写真のALDENこそ、その時にNYのJACOBSONで購入したモディファイドラストのv-tipなのです。
靴は足の自然な形態を邪魔しないストレート・インサイド(modified last)に勝るものは無し。
by Pierre fournier
ARCH 山内








