ヨーロッパのVINTAGEウェアを見ていると、いつの時代のどのような方がどの位の頻度で着用し、愛着を持ってリペアし、繰り返し着ていたのか考えると、やはり洋服の文化の違いにいつも驚かされます。
ヨーロッパが世界で一番最初にINDIGO染めをしたと言われており、その後日本の藍染やアメリカのワークウェアメーカーがインディゴで製品を染めるとう出来事が起こっております。
1800年代後半~1900年代初頭
FRENCH WORK “VILLETE”COAT
冒頭の写真は、ヨーロッパの食肉処理工場にて作業着として着用されていたインディゴ染めのリネンコート。
写真からもなんとも言えない時代背景を感じる雰囲気が漂っています。
100年も前の洋服とは思えないほどに綺麗に経年変化しております。
元々濃かったであろうインディゴ染料は水色に綺麗に抜け、唯一無二の雰囲気に。
その形が今も尚残っていて現代人にリスペクトされ、継承されている1つの文化は、本当に凄い事だし重んじる部分だと思います。
ヨーロッパはどんな先進国よりも洋服に対する拘りが強い国柄なのではないかと、ヨーロッパVINTAGEの洋服を見ていて感じます。
そんな中今回ご紹介させて頂きますのは、CASEY CASEY(ケイシーケイシー)のリネン素材を用いたワークジャケット。
このジャケットも最初は濃いインディゴですが、見窄らしい雰囲気ではなく、やがて綺麗な色抜けをし着れば着る程に良い雰囲気へと育って行く筈。
CASEY CASEY / VESTE DRILL
COLOR/NAVY
SIZE/S,M,L
MATERIAL/LINEN 100%
PRICE/128,000-+tax
画像からも見ていただけるかと思いますが、愛着を持って長年着たような雰囲気はCASEY CASEYの洋服の醍醐味とも言えます。
ブリティッシュワークを彷彿とさせる立ち襟のワークジャケットに、CASEY特有のウォッシュ、ツイスティング(捻り)、パターンカッティングが加わるとVINTAGEの雰囲気も凌駕するような存在感が生まれます。
至る所に発生しているパッカリング(生地が縮み、波を打つような部分の事)が、インディゴリネンの雰囲気と相まって18世紀のヨーロッパのVINTAGEを連想させます。
ディテール的には至ってシンプルなワークジャケットなので、いつものコーディネートにプラスするだけで違った雰囲気になります。
今回18SSのラインナップに多く採用されているチェンジボタン。
このディテールも男心くすぐる嬉しいディテールではないでしょうか?
JACKET/CASEY CASEY
SHIRT/BONCOURA
PANTS/ANATOMICA
僕はワークジャケットですが、スラックスにタイドアップという着こなしをしてみました。
パターンが非常に綺麗なので、野暮ったすぎる印象にはなりません。
着こなしを考えるのも勿論楽しいですがやはりCASEY CASEYの世界観は他にはない魅力です。
僕自身もそうだったのですが、実際に袖を通すまではその世界観や雰囲気はなかなか感じる事が出来ないと思います。
まだCASEY CASEYを持っていない方もそうでない方も、袖を通してその世界観を感じてみてください。
CASEY CASEYの洋服は毎シーズン早々に姿を消します。
今回のジャケットもきっと足が速いアイテムになる事と思いますので是非お早めにご覧下さい。
皆様のご来店心よりお待ちしております。
Arch 近谷