S.E.H KELLY 23AW LINEUP

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いつもブログをご覧の皆様、こんばんは。
“US VINTAGE MARKET Vol.2″の最中ではありますが、英国から楽しみにしていたブランドが到着いたしました。


S.E.H KELLY

“S.E.H KELLY” はサラ・エリザベス・ハケット・ケリーと、ポール・ヴィンセントの二人によってイギリスで立ち上げられ、生地やボタンなどのパーツ全てをイギリスメイドに拘り、洋服を製作する稀有なブランド。

生地と材料は、優れた地方の工場と協同組合の豊富な品揃えから供給されており、1700年代から続くツイードファクトリー、国の唯一残存しているホーンボタンのメーカー、イングランド中部地方の家族経営の会社など、カシミヤ、羊毛、ツイードなど様々なところから供給されている。

テーラーメイドのメッカ、サヴィル・ロウで修行を積み、体得したテーラー技術をカジュアルウェアに落とし込むことで生まれる洋服たちは、唯一無二です。




S.E.H KELLY / LAMBS WOOL 10PLY CREW NECK SWEATER
COLOR / MALT
SIZE / M , L
PRICE / ¥140,800- inc tax

昨年、札幌・東京地区どちらも大好評で即完してしまったセーター。

1892年に英国西部で設立された工場で編み上げられており、その工場は4世代を経て、その伝統の技術が受け継がれています。
1989年にはロイヤルワラント(英国王室御用達)の称号をもらっている由緒ある工場です。

さらに特質すべきは、通常のニットは多くても3本の糸を撚り合わせ1束にして、その束を編み上げていく3plyほどのものが多いですが、S.E.H KELLYのこちらは何と10本の糸を撚り合わせた10plyの仕様。

実物を見ると驚くほどの肉厚さですが、しなやかなラムズウールを使用し、古い機械を動かせる1人の職人が、ハンドフレーム製法を用いて編み地の質感やテンションをコントロールすることで、非常に着やすいです。

S.E.H KELLY / RABBIT FUR HAT
COLOR / SOOT
SIZE / 58 , 60
PRICE / ¥31,900- inc tax

S.E.H KELLYが提案するラビットファーハット。
その制作に協力しているのは、英国に現存する本当の意味での帽子メーカーです。
昔は当たり前にいた帽子職人も、今や少数になってしまいました。

S.E.H KELLYが制作を依頼している帽子職人は、時代に迎合することはなく、代々受け継がれている伝統的な製法で製作されています。

伝統的な技法で作られた帽子は、熟練した手仕事と鋳鉄製の仕掛け、そして大量の蒸気によって生み出されます。
毛皮をフェルトに変えていくことから始まり、フードの形成やクラウンのブロック、ブリム(帽子のつば)のカールに至るまで、そして仕上げのミシンワークは多くのステッチが施されますが、その縫い目はどこにも見えないのが、最高級の帽子であることの証明になっています。

ブリムがあまり広くないので、ハット初心者の方でもトライしやすいです。
ここまでの手仕事によるクオリティで、この価格なのも一歩を踏み出しやすいのではないでしょうか?

HAT / S.E.H KELLY “RABBIT FUR HAT”
COAT / Arch Sapporo
KNIT / S.E.H KELLY “LAMBS WOOL 10PLY CREWNECK SWEATER”
SHOES / ALDEN
SCARF / THE INOUE BROTHERS × ADISH

先程の”LAMBS WOOL 10PLY CREWNECK SWEATER”と”RABBIT FUR HAT”を合わせてコーディネートしてみました。

肉厚なセーターにはジャケットではなく、たっぷりしたコートをレイヤードするのがオススメです。
今回は、ドネガルツイードを使用したフィッシャーマンコートを選びました。
どちらも英国にルーツがありますが、当時の漁師が洒落込む時は、こういった組み合わせをしていたのかな〜。という妄想です(笑)

キャップやキャスケットではなく、ハットにすることで良い塩梅のジェントルマンさも演出できます。
トラウザーではなく、ジーンズや軍パンを穿いた際に外しとして被って頂くのも、カッコ良いと思います。

S.E.H KELLY / DONKYE JACKET
COLOR / BLACK
SIZE / S , L
PRICE / ¥184,800- inc tax

最後に紹介するのは、”DONKEY JACKET”
S.E.H KELLYの中で個人的に一番好きなアイテムでもあります。

ドンキージャケットとは、英国の湾岸地域や炭鉱で働く労働者向けの防寒着の俗称です。
ヴィンテージに存在するものは、防寒性の高いウールメルトンのボディに、堅牢な合皮が肩部分に充てられているものが主でした。

70年代の、スキンズやパンクスたちに人気を博しファッションアイテムとしての知名度を上げた、アイテムでもあります。
そんな労働着が、S.E.H KELLYの手にかかると、ここまで美しくなるのです。

ボディに使用しているウールメルトンは、半世紀以上前のイギリス軍のために生地を織っていた工場で、当時の生地を再現しています。
気持ちの良い重厚感の中に、非常に優れたドレープと流動性を有しています。

英国産の羊毛はウーステッドスパンと呼ばれるもので、通常のウールよりも光沢感があるのも、エレガントの演出に一役買っています。

肩部分は合皮や本革ではなく、SEIL CLOTHと呼ばれ高い撥水性を誇る、高密度に織られたコットンを使用。
マーセライズ加工という加工を施すことで、柔らかく毛羽だった着用感のある雰囲気を、あえて表現しています。

JACKET / S.E.H KELLY “DONKEY JACKET”
PANTS / VINTAGE LEVI’S “XX 47 Model ” On sale.
SHOES / ALDEN

潔く労働者らしい、色落ちしたブルージーンズと合わせました。
程よい野暮ったさは残しながらも、決して男臭いとはならず絶妙なバランスに収まるのが、S.E.H KELLYの”DONKEY JACKET”の魅力です。

ヴィンテージによくみられる、セットインスリーブではなくラグランスリーブのためニットやスウェットとの重ね着をしても、肩が綺麗に落ちて見えます。

フランネルのセットアップや、カジュアルなラペルジャケットの上にコート感覚で羽織ったりする組み合わせもオススメです。

いかがでしたでしょうか?
2年前に、ブランドの休止状態から復活を遂げたS.E.H KELLY。
職人の手作業やこだわりにより実現しているプロダクトなので、また突然休止に陥っています可能性もございます。

気になっていた方は、この入荷のタイミングで是非ご覧下さいませ。

ARCH南青山 小見野

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