Folk/N×ARCH – COFRADIA RING

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【EVENT INFORMATION】

Folk / N – ORDER FAIR
at ARCH南青山

Date : 8/21(fri)~8/23(sun)

※8/22(sat)はデザイナーの太田氏にご在店いただきます。

【注意事項】
・オーダーアイテムについてはオーダー内金をいただいております。
オーダーの内金につきましては商品代金(税込)の50%、もしくは商品代金の全額を内金として頂戴いたします。
お支払い方法は現金・クレジットカードPay PayID・Quick Pay等の電子マネーをご利用頂けます。

・オーダー商品のお渡しにつきましては9月下旬~10月上旬ごろを予定しております。

・オーダー商品につきまして、オーダー後のキャンセルはいたしかねます。

・お電話やメールでの通販オーダーも承ります。
当店電話(03-6434-1203)、メール(minamiaoyama@archstyle.tv)、インスタグラムアカウント(@arch_minamiaoyama)までお気軽にご連絡くださいませ。

イベントの概要や、そもそもFolk/Nってどんなブランド?
という話を前回のブログで書いておりますので、下記リンクから是非ご一読ください!

今回のARCH南青山でのオーダーイベントに際して、デザイナーの太田氏に依頼し特別な別注アイテムを製作して頂きました。

今回の別注アイテムのキーワードは「メキシカンジュエリー」
これまであまりフォーカスされることのなかったカテゴリーですが非常に奥が深く、トライバルジュエリーとは違った魅力があります。

舞台はメキシコに位置するTaxco(タスコ)という街。
「銀の街」と呼ばれるタスコは世界有数の銀山を有しており、16世紀のスペイン植民地時代から銀の採掘が盛んに行われていました。
ネイティブアメリカンたちが材料にしていた銀もメキシコから渡っているものも多いとか。

時が過ぎ1930年代に入ると、アメリカ人の建築家であるウィリアム・スプラットリングが「タジュール・デ・ラス・デリシアス」という大規模な銀細工工房を設立します。
スプラットリングは自身の工房で、地元の金細工師や銀細工師を何人も雇い、彼らに働き口を与えました。

後に台頭していく巨匠たちが働いていた工房の中に、今回の別注アイテムのキーマンとなるその人、アントニオ・ピネダもまた、見習いとして在籍していました。
彼ら見習いたちはスプラットリングにデザインの模倣はしないと約束していたため、各々の創造性を発揮せざるを得ず、それぞれが独自のユニークなスタイルを確立していくことになります。

トライバルジュエリーと明確に違うのは、ジュエリーを通貨の代わりやお守りとして製作していたわけではなく、タスコ特有の「銀」という豊かな資源を利用したビジネスであり、さらには様々な銀細工師たちが腕を競い合い、作品としての美しさを追い求めたり、着飾るための装飾品を生み出しているものの、Tifanny社などのラグジュアリージュエリーブランドとは一線を画している点にあると思います。

上の写真は左から順に、ヘクター・アギラール氏、アントニオ・ピネダ氏、ウィリアム・スプラットリング氏・アントニオ・カスティージョ氏。
メキシカンジュエリーを語る上で外せない、レジェンドアーティストたちです。

アントニオ・ピネダ氏は1933年になると独立し、自身のアトリエを構えることに。

1940年代後半から1950年代にかけて、タスコは休暇を楽しむアメリカの映画スターやエリート層たちのリゾート地に。
彼らは皆メキシコの銀細工のジュエリーに目をつけ、それをアメリカに持ち帰るようになり、次第にピネダの作品も知られるようになっていきます。

ピネダの作品には銀細工と希少な宝石を掛け合わせたスタイルのものが多く、本来銀細工には非常に高温が必要なため、銀のデザインに宝石を組み込むのは容易ではないです。
しかし彼は、銀にできるだけ金属が触れないように宝石を浮かび上がらせる方法を開発し、重力に逆らうような、建築的なスタイルを生み出しました。
顧客には女性大半で、アーカイブや資料を見ていても宝石があしらわれた華美なジュエリーが多く、女性の体に優雅かつ快適にフィットするように設計されています。

しかし彼のジュエリーには常に重厚感がありました。
自身のコンセプトとして、身に着ける人が金属の重みを感じられることが重要だと考えてたそうで、それと同時にジュエリーの着け心地の良さにも誇りを持っていたことも知られています。

ピネダについて調べているうちに、彼の作品や考え方から見えてくるギャップが非常に興味深く、今回の別注はそこに着目しました。

このタイミングで偶然にも発見したピネダのアーカイブピース。
女性らしい丸みを帯びたフェミニンな雰囲気を持ちながら、シルバーの無骨さをガツンと感じることができる。これぞまさにARCH南青山で表現したいジュエリーの形だと直感しました。

そして太田氏に依頼して製作して頂いたのが、ARCH別注 “COFRADIA RING”です。

Folk/N ×ARCH】
“COFRADIA RING”
ARCH EXCLUSIVE

Material : Silver 950
Size : Order
※サイズを測定し、ご希望の号数のオーダーを承ります。
Price : ¥69,300- inc tax

素材はSilver 950を使用。
地金が持つ迫力のある厚みをそのままに、シンプルなライン彫りのみで構成されたデザイン。

シルバーは純度が高くなればなるほど艶やかに光る反面、柔らかいので傷がつきやすく歪みやすいという弱点もあります。
反対に純度が低いと銀以外の不純物の割合も多く、鈍く重たい光り方をします。
今作ではアントニオ・ピネダの哲学を僕たちが解釈して、「女性用のジュエリーなのに、ずっしりと重みのあるものを作るというギャップ」をSilver 950という素材を用いて表現しました。

経年変化をした後も純銀ほどではない適度な艶は持ちつつ、着用期間が長くなるにつれてリング全体の艶が鈍くなっていくことで、ライン彫りされている部分との陰影がついてくることでまた違った表情を見せてくれるようになります。

デザインこそシンプルですが、何事もシンプルなものほど難しい。
厚みある地金を使うという選択から始まり、彫りの深さ加減やリングの角を落としていくことで生まれる立体感と迫力を生み出しています。
そして何よりも、大切にしている哲学を持ち手仕事の素晴らしさを信じ続けている”Folk/N”だからこそ、年齢や性別を問わず、デイリーに気負わず着用できるリングが完成しました。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、Folk/Nとの別注アイテムは過去に2回製作しましたが、全てのモデルに意味を持たせた名前をつけています。
今回名付けた”COFRADIA RING”にもちょっとした意味があるので、それを紹介してこのブログを終わろうと思います。

“COFRADIA (コフラディア)”にはスペイン語で、「結社・ギルド・志を同じくする人々の集まり」といった意味を持つ言葉だそう。
アントニオ・ピネダが数々の名作を生み出した背景はまさに”COFRADIA”だと思うのです。
彼のギルドに集った志を同じくする職人たちとの協力があったに違いありません。

そして今回の別注製作の裏テーマとして、「ARCH南青山のチームリングを作りたい」という構想がありました。
普段ARCH南青山に足を運んでくださる方々は、当たり前ですがお互いの顔も名前も知らないと思います。
しかし確実に言えるのは、「洋服という共通の趣味や目的のもと、偶然にもARCH南青山に集っている」ということ。
一般的なチームのニュアンスとは少し違うと思いますが、ARCH南青山という秘密結社の通行手形的な感覚で身につけて頂けたら嬉しいです(笑)

ARCH南青山
小見野