KF Fox Flannel に合うマウンテンパーカってなんだろう?【前編】

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この企画の発端は、約1年前、KENNETH FIELD デザイナー草野氏から届いた一通のメッセージでした、、、。

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急に思い付いた事は、気持ちが冷めないうちに口から発しておく。

2019年10月。
ふと思い出したのが、あのポスターのあのマンパ*。
早速、現Arch 店長の川上さんにメッセージしてみた。
自分は正直あのマンパの正体がよく理解出来ておらず、なんとなくあのマンパの事を聞いてみた。
そして3社での共同企画を提案してみた。

そして暮れも押し迫る12月。
川上さんより、あのマンパやりませんか?とのメッセージ。

最初に思いついたのは汎用性の高いブラックボディにブラックレザーのシックなカラーコンビネーション。
素材にはベンタイルの2枚重ねなのか?60/40の2枚重ね?はたまたベンタイルの内側に60/40を使うのはどうだろう?
児島の加工屋さんで見たレーザー加工でKFリーフ柄を浮き上がらせる手法もあるなあ?ブラックベンタイルにブラックのKFリーフ、なかなか良さそうだ。。

年が明けて2月初旬。
Arch 代表の山内さん*より、
浅草橋へのお誘いのメッセージが入った。これは35サマーズのキンジさん*含めてのミーティングが実現するタイミング。

そして10日後、3社共同企画のマンパを現実のモノにする為、様々な妄想を膨らませながら浅草橋に向かった。

この企画は札幌と東京に店舗を持つArchとArch Heritage のお客様へ、『コーディネート提案できる逸品を作りたい』、そして秋冬なら『Fox Flannel やFox Tweedに合わせて着たいマウンテンパーカ』がテーマだった。

35サマーズのキンジさん*に概要を話すと、ブラックのマンパ~?
ベンタイル~?そんなのだったらさ~という感じでこんな生地もあるし、これ使ってみるか~?
次から次へと提案素材がでてくる。このナイロン素材だとあんな感じに仕上がるし、あの素材だとアレだよなあ、なんて現実と妄想を頭の中で整理しながらも、隣ではArch 代表の山内さん*が素材のひとつひとつを慎重に吟味している。

キンジさん*はグレーフランネルとかグレンチェックのトラウザーならこんな感じのコーディネート?
と今回の企画の肝になる部分をちゃんと押さえていた。
要は経験をアイデアに変換する方法論が確立されているから、この企画に敷くレールと先にある終着点まで決まっていたような気がした。が、話しは脱線しまくった。(笑)
ミーティングの途中、何故かアナトミカ京都店店長*に任命されたり、インドの泣きのマドラスチェック*の話など脱線しながらも徐々に終着点に向かっている感じがしていた。

<続く>

*あのポスターのあのマンパ
ピエール フルニエ氏がディレクションしていたGLOBEというショップのポスター。きっとセレクトショップのはしりだったんでしょうね、オーセンティックなアメリカンブランドのロゴやアイテムの中にあったウエスタンヨークのマウンテンパーカがそれでした。要は当時のアメリカかぶれのフランス人だったという事だけど、このポスターの呪縛にかかった業界人は多かった筈。

*キンジさん
35サマーズ代表、寺本欣児氏。アナトミカ、ロッキーマウンテン、ビッグヤンクなど様々なブランドを主宰する。あくなき追求とファッションビジネスのセンスは業界一。ヴィンテージウェアの収集家でもあり著書【5536 DEEP INSIDE OF NAVY BLUE】は即完売。

*山内さん
ミサンガインターナショナル代表、山内 公史氏。ブランドの本質を見極める目が素晴らしい。アナトミカ札幌のほか、札幌と東京・浅草橋にArchを構える。昨今のフレンチヴィンテージブームはこの方の影響大。

*アナトミカ京都店店長
草野、京都はどうなの~?お前が週3日くらい店長やれるだろうってサラッと任命されたので、サラッと二つ返事で返しておいた。

*インドの泣きのマドラスチェック
久々に聞いた『泣きのマドラス』というフレーズ。染料、染色技術の問題だったのか?90年代初頭まで販売されていた、おおよそマドラスチェックと呼ばれていたシャツ生地は、洗濯すると色が滲んでチェック柄の色が移染し全体に変色していく様をこのように呼んでいた。洗濯後の外干し日焼けによる色の変化も甚だしかった。ただし、これこそがインディアンマドラスだ、という方も少なくない。

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