from England “CHARLIE BORROW”

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CHARLIE BORROW(チャーリーボロウ)

以前からArchをご存知の方、市電通りでArchを知ってくださった方は、久しぶりに耳にするワードではないでしょうか…。

「最高品質で強靭なバックをマーケットに送り出す」という目標を掲げて、2013年ロンドンにてスタートしたCHARLIE BORROW

そのインスピレーションは、機能的なユーティリティウェア、オールドミリタリーのトレードマークやヘビーデューティーな作りから得ています。

チャーリー氏はデザイナーという立場でありながらも工場に立ち、カットや縫製なども全て自分自身で行っています。

ひとつのバッグと向き合い、完成までの全ての工程をひとりで一貫して請け負っているのには驚きの一言です。

数年前の入荷を最後に、日本での展開が一時的に休止…。

無理を承知の上でお願いし、今までにないイレギュラーな入荷です。

その為、今回の入荷は3点のみ。

個人的にも愛用しているモデルで、また再びお店に並び、皆様に見ていただけるのが、とても嬉しく思っています。

“Overnight Bag(オーバーナイトバッグ)”

Overnight (一晩) という名前の通り、1泊〜2泊分の荷物が入るという意味があります。

ちなみにボストンバッグというのは、和製英語の為、日本以外の国では、通じません。

マチもありかなりの容量に対応してくれる為、宿泊のお出かけの際には、活躍してくれますよ。

1泊2日には最適、男の特権ですが、2泊3日も余裕で入ります。

大袈裟なサイズ感ではないので、飛行機に乗る際、機内持ち込み手荷物用にも便利ですし、日常的にデイリーユースバッグとしても使えるのがポイント。

このバランスがとても良いんですよね。

取り外しが可能なショルダーストラップも付属している為、荷物の量や、その時のシチュエーションによって持ち方を変える事も出来ます。

Coal Bag(コールバッグ)

コールバッグは、元々アメリカの鉱山にて石炭(コール)を運ぶために使っていたとされるバッグ。

丈夫なキャンバス地で、ジップなどがない口の開いているのが当時の特徴です。

数年ぶりのCHARLIE BORROWの入荷ですので、CHARLIE BOROWの鞄の魅力を大きく3つに分けてご紹介致します。
(勿論それ以上に魅力は沢山あるのですが…)

①生地

22oz flax canvas

フラックス「亜麻」と呼ばれる自然繊維のなかで、最強といわれているファブリック。 

1917年にスコットランドで設立された、イギリス、ヨーロッパの軍隊のために強靭な生地を製造する工場で作られています。

湿気をスポンジのように吸い取り、生地が乾き、繊維が膨縮を繰り返してゆき、撥水の効果が生まれます。 

防水防腐加工を施しており、元々は軍用のウォーターバケツを作る生地である為、防水性に非常に富んでいます。

24oz cotton canvas

タイトに織られた肉厚のキャンバス生地は、ワックスやコーティング加工を施していないのに関わらず、撥水性が保たれる程です。

使い初めは固く想像がつきにくいかと思いますが、使い込んでゆく度に柔らかくなり、それはまるでリジットのデニムを育てるような感覚。

②真鍮パーツ

真鍮パーツは、1832年馬具製造用の鋳造工場で製作されており、伝統的な技術であるグリーンサンドキャスティングという手法で、出来上がったパーツは、熟練された職人が丁寧に磨きを掛けています。

素晴らしい技術によって生まれた金具は、強力な圧力をかけても壊れる事はなく、強靭な強度を誇る。

そして無骨でありながらも手作業ならではの繊細な曲線美に、気持ちを高揚させられるのです…。笑

③レザー

スタッフ荒私物 7年使用

CHARLIE BORROWを語る上で外すことは出来ない、オークバーク鞣しのフルグレインブライドルレザー。

 オークバーク鞣しとは

 オークバーク(樫の木の樹皮)とミネラル水のみを混ぜた鞣し材で約一年以上を費やし、レザーの天然の繊維を壊すことなく鞣しています。

ゆっくりと鞣された肉厚のレザーは、とても丈夫で経年の変化も楽しむ事が出来ます。

人工的な薬剤などを使えば、より短期間で鞣す事は出来ます。

ですが、そういったケミカルな物を使わずに、時間と手間を掛け、一切の妥協のないレザーを作り上げています。

CHARLIE BORROWが使用しているレザータンナーは、誰もが耳にした事があるであろうメゾンブランドにも認められているほどです。

Overnight Bagに関しては、その厚い5mmのオークバーク・フルグレインレザーレザーを贅沢にも、馬具のあぶみ(馬に乗る時に足をかける器具)のようにボディを一周する様に巻き付けています。

見た目さながら強度を高め、ボディとジッパーの重量を支える役割も果たしているのです。

現段階では、依然としてCHARLIE BORROWの次回の入荷の目処は立っておりません。

次回の入荷は、再来年なのか、5年後なのか、はたまた…

ですが、こういったクラフトマンシップが感じられるプロダクツが失われつつあるのが現状であり、これから先、貴重な存在となっていくのは間違いありません。

常にあるという事が当たり前に思ってはいけないという事を、こういう時に痛感させられます。

少しの期間、私が所持しているモデルをエイジングサンプルとして、お店に置いておこうと考えています。

使い込んでいった後の経年変化が、気になるという方もいらっしゃると思いますので、お気軽にお声かけください。

まだまだお話ししたい事は、山ほどありますが、続きは是非店頭で。

Arch 荒