S.E.H KELLY Popover ”Black Linen”
以前にご紹介しました S.E.H KELLY / Pyjama Jacket
アーチ本店では数年振りにS.E.H KELLY(エスイーエイチケリー)の展開したというのもあって、多くの方に実際に触れて、着て、皆様に共感して頂けてとても嬉しく思います。
ブログを書く前に店頭から姿を消してしまったアイテムも…。
そして今回、もうひとつとっておきが…。
“Black Linen(ブラックリネン)”
アーチでは、S.E.H KELLYのオーダーの際、ドンキージャケット以外に、ブラックという色は、ほとんどオーダーした事がありませんでした。
そもそもS.E.H KELLYのラインナップでブラックカラーの展開は少ないのです。
諸説はありますが当時ブラックスエードの靴がイギリスに存在せず、フランス人のアイデンティティとして生まれたように、ブラックリネンにもどこかフランスの匂いがします。
フレンチを感じさせるブリティシュスタイル
それがファッションとして面白いと思い、今回S.E.H KELLYでブラックリネンをオーダーしました。
先日ご紹介したPYJAMA JACKET同様、北アイルランドにある最古の工場で作られた世界有数の最高級リネン。
見るからに品質の良い生地だとわかるオーラを放っています…。
シャツではなく、テーラードジャケット向けのリネンを採用しており、実際に触って頂くと分かりますが、比較的薄手でありながらハリコシのあるしっかりとした質感です。
マーセライズ加工 (シルケット加工)を施す事で、光沢のある滑らかな見た目、そして伸縮を軽減する為に防縮加工も施す徹底ぶり。
リネン100%にしてはしわにもなりにくく、春夏のワードローブにももってこいです。
ブラックのシャツを選ぶ際に、私が一番重要視するのは、色気を通りすぎて下品になってしまわないかどうか。
開放的な大ぶりな襟ですが、美しく襟が開く事で、エレガントなロールを描き、はだけ過ぎてしまう心配はありません。
ジャケットのように、襟にプレス(アイロン仕上げ)が施されており、サヴィルロウで培った技術は、このような部分からも感じ取れます。
角丸のポケットには、ちょっとした秘密があります。
フラップポケットの内側に隠された、もうひとつの小さなサブポケット。
なんて事ないのですが、S.E.H KELLYらしいさりげない遊び心を感じさせますね。
Popover(ポップオーバー)
名称に聞き覚えがない方もいる方もいらっしゃるかと思いますが、所謂プルオーバー(被り)の事を指します。
被りのリネンスキッパーシャツ
おじさんくさいイメージのある洋服ですが、それが良い。
ですがポケットのディテールなど含めて、良い意味で直球じゃない。
私のような20代、30代の若い世代の方にも着てほしいスキッパーシャツです。
袖丈は比較的長めで、カフスは手首にフィットする細さであり、ドレスシャツのような作りをしています。
袖丈に余裕があるので、肘を前に出した時に突っ張るストレスがなく、カフスは程よくホールドされるので、袖が長く見えてしまう事はありません。
オーダーシャツの採寸を学び、気づけた部分です。
ジャケットのように中にシャツを着たり、インナーとしてのレイヤードスタイルも楽しい。
今シーズン着込んでこなれ感が出た時に、ジャケットやインナー使いにするのも格好良いですよ。
夏には、袖を捲り、一枚でサラッと着たいですね。
ジーンズやチノパンは勿論の事、ブラックウォッチのパンツとの相性も抜群。
このスタイルがしたくて、オーダーしたと言っても過言ではない組み合わせです。
(勿論それ以外のスタイルも楽しんでくださいね。笑)
S.E.H KELLYは、この物作りが難しい時代に、未だ一貫してイギリスメイドに拘り、今の世の中に逆行するような洋服作りを続けています。
生産のみならず、生地やボタン、バックルなど全てです。
納得のいく素材がイギリスで見つからなければ、一切使用しない。
洋服が持つ格好良さは勿論格別ですが、その頑固な姿勢に私は惹かれているのだと思います。
ARCH 荒
S.E.H KELLY
Popover
Color Black
Size S, M, L, XL
Price ¥75,900(inc.tax)
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