New Bland “Dterioro”
Dterioro(デテリオロ)とは「経年変化」という意味を持っています。
このブランドはマドリードの山々の中にある小さな町の中の小さなアトリエで一点一点が丁寧に手作業で生み出されています。
全ての服はアンティーク、またはヴィンテージの生地を使用して生み出され、そこに使用する糸、ボタンの細部に至るまでヴィンテージの物を使用するこだわり。
そして、そのほとんどがハンドステッチ(手縫い)で仕上げられるという。
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最初メッセージが来た時は手作業で縫うってことだよな、、くらいで思っていたのですが、良い意味で悪い予感があたって驚きの声しかありませんでした。笑
そしてデザイナーGonzaloが望むことは「全てにおいて良い循環をもたらしたい」ということ。
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生地を染める染料は時に環境破壊の原因にもなる為、染める場合は手作業でデザイナー自身で染め、そして染めに使用した液体は極限まで濾過をし、自宅の庭の植物に与えるという、生み出すだけではないところもとても感動しました。
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そして、生み出されて物は使われて、ほつれたり、劣化をしたとしてもリペアを繰り返し、長く愛用して欲しい、そのためのサポートはなんでもすると言うメッセージを何度も伝えてくれました。
そしてその物が経年変化していく様を美しい物として捉え、長く愛用していく信念を伝えたい。そんな文も添えられていました。
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自分たちはヴィンテージの物の魅力は、その当時にしかできないことや、その年月を過ぎた唯一の風合いがあるというところだと考えています。
それは決して「レアである」や「流行である」という意識ではなく、「本質的に良い物であるかどうか」と言うところが大切だと考えています。
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そしてこのDterioro(デテリオロ)はそのプロセスの全てを開示し、少しでもお客様に伝えてくれたら嬉しい。という思いもある為、決められた以上の商品は作らず、現代の大量生産、大量消費という決して持続し続けることができないビジネススタイルを否定するスタイルを貫いています。
そして取り扱い店には「決してオンラインストアで販売しないで欲しい」とのお願いも。
今のご時世に逆らっているお願いですが、Gonzaloからは「服の良さを実際に手に取って、スタッフからの話を聞いて、それで選んで欲しい。」という。
「ただ買う」ではなく一生寄り添う服だからこそ、実際にそのスタッフからの熱量を感じて欲しい。
そんなメッセージも伝えられました。
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デザイナーについて
Gonzaloは、生まれながらに洋服の業界に身を置いていました。
というのも、祖父母が仕立て屋と裁縫屋を営んでおり、1点1点を丁寧に仕立てられた物の良さを幼い時から知り、仕立てられた物かヴィンテージの物しか身につけてこなかったという背景があります。
ビジネスのために大量消費を促すファストファッションを嫌うところもこういったところからきているそうです。
そしてその恵まれた環境で育ち、代表的なアルチザンの作品たちに出会います。(ポールハーデン、エレナドーソンやジェフリー・ビースモール、イザベラステファネリ等)
そういった物を知り、自分で欲しい物が売られていないなら自分で生み出すことをしようと決心し、服を作る勉強をするために服飾学校へ入学、その時には祖父は亡くなっており祖父から教えてもらうことができなかったことが非常に残念だったそう。
祖母は96歳でまだご存命で、今でも作業時に着ていたワークウェアを身につけて過ごしているとてもタフな祖母で、決して大きいビジネスにせず、手の届く人たちを幸せにすることが幸せという考えで服を仕立てているそうです。
そして、祖母から着ている衣服を手作業で直すこと、縫うことを学び、その後自然派な染色技術を学びます。
そして、天然繊維のみのヴィンテージファブリックを入手することに成功し、ブランドがスタートすることに。
数多くの服に囲まれる生活ではなく、こだわり抜かれた少数精鋭を身の回りに置き、それらのものを直しながら長く着ていくことを大切にしています。
そして手縫によって仕立てられた数々の作品はヴィンテージのワークウェアを連想させるものが多く、
そのインスピレーションはヴィンテージや祖母のワークウェアなどから得ているそうで、
まさにARCHらしい。
貫きすぎているスタイルに強く惹かれ、取り扱いがスタートしました。
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ヴィンテージを好んで生み出される作品たちは、ARCHらしいコーディネートにも勿論しっかりとハマってくれます。
ほぼほぼの商品が1点づつの入荷で、手に渡るお客様は決して多くはないかと思いますが、きっと素敵な人のもとに飛び立ってくれると信じて。
Dterioroファーストシーズン。
明日4/27(土)から発売です。
デザイナーの希望で価格をオンライン上に載せることはできませんので、実際に店頭で試していただけたらと思います。
かなり長いブログにはなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。
ARCH南青山
小島
Instaglam : @arch.atsushi213
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ARCH南青山 instaglam
(https://www.instagram.com/arch_minamiaoyama/)
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