洋服の楽しみを広げる。

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ROOTS to NORTH WORKS -SILVER900-
at Arch Tokyo

2025/6/27(fri) – 2025/6/29(sun)

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Arch Tokyoにて展開しているアクセサリーブランド、NORTH WORKS(ノースワークス)
NORTH WORKSで展開しているシルバージュエリーやビーズネックレス、レザーグッズは、1点1点、職人の手作業によって製作され、変わらない価値を持つ普遍的なモノを作っているブランドです。

NORTH WORKSがブランド当初より展開している、かつてのアメリカの1ドル銀貨、モルガンダラーを使用したシルバーコレクション。
約100年以上前、限られていた期間に発行されていたモルガンダラーは、シルバー900が素材として使われていました。

NORTH WORKSのブランドの1つの柱でもあるモルガンダラー、そしてそのモルガンダラーの素材組成であるシルバー900。
NORTH WORKSのルーツの1つともいえるべき、“シルバー900”にフォーカスを当ててイベントを開催いたします。

6/28(土)はNORTH WORKS太田氏に在店していただき、皆さまをお迎えいたします。

またイベント開催前日となる6/26(木) 20:00ごろより当店Instagramアカウントにてライブ配信をいたします。
ぜひご覧くださいませ。

<イベント内容>
1.アメリカンヴィンテージコイン、モルガンダラー1枚から製作されたバングルの受注オーダー。
2.イベントに向けて製作していただいたブローチ2型の受注オーダー。
3.イベントよりリリースするNORTH WORKSの新コレクションの受注オーダー。

※受注オーダーの商品につきましては、オーダー時に内金として、商品代金(税込)の半額、もしくは全額いただきます。
弊社ONLINE SHOPでのご注文は、内金として商品代金(税込)全額いただきます。)

※オーダーいただいた商品のお渡しは7月下旬から8月上旬を予定しております。
(お渡し時期につきまして前後する可能性がございます。ご了承くださいませ。)

※オーダーいただいた商品のキャンセルは、原則としていたしかねます。
あらかじめご了承くださいませ。

※遠方のお客様のオーダーも可能でございます。
当店宛にお電話(03-5825-4649)、メール(tokyo@archstyle.tv)をいただくか、もしくは弊社ONLINE SHOPをご利用くださいませ。

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【イベント開催にあたって】こちらをご覧くださいませ。
【NORTH WORKSとモルガンダラー。】こちらをご覧くださいませ。
【銀貨1枚の可能性を探って。】こちらをご覧くださいませ。
【洋服の楽しみを広げる。】こちらをご覧くださいませ。
【ONLINE SHOPのページ】こちらをご覧くださいませ。

自分の洋服をカスタマイズする。
洋服を真っ白なキャンバスにみたてて、自由な場所に、自由な組み合わせでつけてみる。

ワッペンだったり、ピンズ、缶バッジだったり。
それをつけたり、外したり、組み合わせたり。

ジャケットのラペルにつけたり、シャツの胸元や襟につけたり、
「え!?」、と思われるかもしれませんが、ショートパンツの裾につけたり。(刺繍パンツのイメージです笑)
キャンバスバッグにつけてみるのも、イイかも。。

自分自身が気に入って購入し、大事に愛用してきた洋服たちの楽しみ方が広がるアクセサリー。
コーディネートを考える、色合わせを考える、という洋服本来の楽しみ方に、洋服をカスタマイズする、楽しみが増えたのです。

長い夏、洋服の楽しみ方が広がる、アクセサリーたち。
もしNORTH WORKSで製作していただけるのであれば、ブローチなんて素敵だなぁ、と想像しながら。

そんなイメージをし、Arch TokyoスタッフでNORTH WORKSのアトリエに向かうのでした。

2025年3月某日、曇り空の東京・福生はまだまだ寒かった。

NORTH WORKS 太田氏にブローチについてご相談。
NORTH WORKSとFolk/nで展開しているブローチについてお伺いいたしました。

例えば、Folk/nで展開しているGeorgia O’Keefeのブローチは、モルガンダラー1枚からドーム状に叩き出すナヴァホ族の作り方を参考にしています。
ブローチから連想される”なにか”が直感的にないところ、また男性も女性も身に着けられるユニセックスなデザイン。
弊社ミサンガスタッフも着用率が高いGeorgia O’Keefeのブローチ
僕コムラも日頃身につけていて、Archの洋服に自然と馴染む”良さ”を感じています。

NORTH WORKSのルーツの一つでもあるインディアンジュエリーについて、
文献や実際のアクセサリーを見せていただきながら、さまざまに意見が飛び交いました。

すると「シルバーブローチをみなさんでデザインしてみてはどうですか」、と太田さん。
「みなさんでデザインをおこしてもらって、それをもとに、最後ぼくが調整しますよ」、とおっしゃっていただきました。

僕たちスタッフとしては願ってもみないお話でした。
聞くやいなやすぐに、「やらせていただきたいです!!」とお伝えしておりました。笑

ブローチのテーマにしたかったのは、僕たちArchのルーツでもある”北海道”。
北海道にまつわる“なにか”をテーマとして、ブローチにしたい、という想い。

そこで浮かぶ、鮭をくわえた”木彫りの熊”。
北海道の雄大な自然を想起させる、北海道の工芸品の一つです。

NORTH WORKSのアトリエでもみた、
弊社ミサンガインターナショナルの事務所でもみた、
弊社系列店舗ANATOMICA KYOTOのスタッフルームでもみた、
僕が札幌に住んでいたときにみた、北海道近代美術館の砂澤ビッキ氏の企画展。

その言葉をきいたとき、頭の中でいままでのさまざまな点が線でつながった感覚。
そして話が上がったときに、僕の中でも縁深く感じた”木彫りの熊”。
「これでいきましょう!!」、と。

そしてお店に帰ってきて、Arch Tokyoにてデザインコンペ(?)が開かれました。
“木彫りの熊”というテーマで、おのおのがつけたいと思うものを、それぞれ持ち寄ることに。

日頃からインディアンジュエリーを身につけている、ナカタさん。
iPadとApple Pencilを巧みに使いこなす、コバヤシ。
そして絵心がなく、魚のことしか考えていない、僕。(熊どこいった、、笑)

良い意味でクセが強い3人が持ち寄ったブローチのモチーフがバラバラすぎて、難航しました。
(ぜひそれぞれの原画は店頭にて、、笑)

あからさまにクマとシャケとわかってしまうのが良いのか??
“木彫りの熊”のどの特徴をピックしたら、カッコ良いだろうか??
さまざまな洋服につけることができるサイズって??

Arch Tokyoとしてはじめて提案することだからこそ、より慎重に、よりシビアに。

NORTHERN BROACH -curved-
PRICE ¥27,500- (inc tax)

【ONLINE SHOPはこちら】

そして出来上がった”木彫りの熊”をモチーフにした僕たちのブローチ。
僕たちのルーツ、北海道をイメージしたブローチ、-curved-は”木彫り”から。
NORTH WORKSのルーツの一つ、モルガンダラーと同じ、SILVER900を使って仕上げていただきました。

素朴な木彫りを想起させる直線でつないだブローチのシェイプ。
無骨な印象のため、ブローチ表面はアールさせずフラットな仕上げにしていただきました。

クマをベースにシャケをレイヤード、クマがシャケをくわえているさまをモチーフに。
クマはほのかに燻しをいれ、つるっとした滑らかな表面に。
シャケは頭から尾に向けて、グラデーションになるようにタタキを入れていただきました。

ブローチの厚みも一つのこだわりポイント。
厚みが薄すぎるとせっかくの重厚な雰囲気が損なわれてしまうし、
厚みが厚すぎてしまうと身につけたとき、重さに負けてだらーんと下を向いてしまう。
絶妙なバランスをつき、調整していただきました。

いわれればわかるシャケをくわえたクマ、一見すると、幾何学的なシルバーの塊のように見える。
使いこんだとき、傷がついたり黒ずみが出てきたりしたときに、よりカッコよく。

洋服や小物という真っ白のキャンバスの大事なピースになってくれるはずです。

つづき。

2025年6月某日、太田さんからNORTHERN BROACH -curved- が完成したとご連絡をいただき、再びNORTH WORKSのアトリエへ。

ついに完成した、ブローチに興奮冷めやらず、「製作していただき、ありがとうございます!!」とお伝えすると、
「つけたり、はずしたり、組み合わせたり。
そういうブローチの楽しみ方をするのであれば、このブローチと相乗的に良さが引き立つものがあると良いと思いますよ」と太田さん。

またも聞くやいなやすぐに、「やらせていただきたいです!!」とお伝えしておりました。笑

クマとシャケの存在を引き立たせるもう一つの存在。
僕が経験した2年間の北海道生活を思い出す。

息を呑むほど美しい北海道の雄大な自然の中で釣りをしたり、
小休憩中、カップ麺を食べていたら、お腹を空かせたキツネにじっと睨まれたり、

釣りポイントへ移動中、大きなクマの足跡を見つけてびっくりしたり、
偶然、シカが瀬に出てきたのを目撃したり。

そのような話をしていると、太田さんが工房に入っていかれ、「こんな素材がありますよ」とご紹介いただきました。

お見せいただいたのは、ホンモノのシカの角。
「以前なにかコレクションにつかえないか、ということで集めていたんです」、と太田さん。

ハットにが捕らえた鳥の羽を差したり、動物の爪でブローチをつけたり。
生き物の素材でつけられた毛鉤をフィッシングウェアーにつけたり。
リアルな(ホンモノの)素材があると、より一層、その洋服の雰囲気が増す。

ぼんやりこの角を眺めていると、輪切りされたシカの角の側面がとても気になって。
ナチュラルな凸凹と野生みのある色の濃淡が、洋服の装飾として馴染みそう、なんて想像しながら。

自分の洋服にあてがったり、テーブルに置いてみたりしながら相談していると、
「ちょっとお時間ください、いま加工してきますね。」、と太田さん。

シカの角をカットしていき、シルバーで枠取りをつけていく太田さん。
ものの15分ほどでサンプルが完成し、お持ちいただいたきました。

「カッコ良いです!!」と僕。

ホンモノのシカの角といわれればわかるものの、アノニマスな野生みのある素材。
NORTHERN BROACH -curved-と一緒につけていただくと、1つの世界観が出来上がるセット。
つけたり、外したり、組み合わせたり、そんな洋服の楽しみ方が広がるような、1対のブローチ。

「いつかこの素材でコレクションをチャレンジしてみようかと考えていたのですが、良い素材ですよね」
「実はこんなコインもあります」、と太田さん。

かつてのインディアン女性サカガウィアが刻まれたアメリカンコイン。

19世紀ミズーリ川より西にはじめてアメリカという名がついた頃、そしてその土地が未開の大地だった時代、
ルイスアンドクラーク探検隊が生物、植物、山や川、地形の調査、その土地に生きるインディアンとの交流を目指し探検の旅にでました。

そしてそのルイスアンドクラーク探検隊を案内したのが、赤子を背負った当時16歳の女性、サカガウィアです。
(実は、映画「ナイト・ミュージアム」にもでてきます、コバヤシ談)

「このサカガウィアダラーを使って繋げてみるのは、どうでしょうか。
チェーンで繋げるブローチは、クマとシャケのブローチに良いアクセントになると思いますよ」、と太田さん。

「ぜひお願いします!!」

NORTHERN BROACH -linked-
PRICE ¥35,200- (inc tax)

【ONLINE SHOPはこちら】

そして出来上がった2つ目のブローチ。
ホンモノのシカの角のピンズと、サカガウィアダラーで作ったシカの角のピンズをチェーンで繋いだ、linkedブローチ。

ホンモノのシカの角はシルバーで縁取られ、サカガウィアーダラーのシカの角はコインの刻印によって奥行きのあるデザインに。
ホンモノのシカの角はコインの輝きに合わせ、表面に光沢が出るまでポリッシュをかけていただきました。

NORTHERN BROACH -curved-に比べると、控えめなボリューム。
控えめなボリュームながら鈍い光沢と存在感を放つ、NORTHERN BROACH -linked-。

普段のコーディネートにアクセントになるブローチは、シャツやジャケットのフラワーホールにもOK。
僕はホンモノの角とモチーフの角で高低差をつけてピン留めするのがお気に入りですが、
いろいろ試していくうちに、いろいろな発見がありそうな予感がします。

2つのピンズをどれだけ離すか、水平??それともバラバラに??
僕もこの夏いろいろ試してみたいところです。

長年愛着を持って使い込まれたワードローブ。
1つのストーリーでつながったブローチをつけたり、外したり、組み合わせたり。
洋服をカスタマイズする楽しみをご提案させていただきます。

今回、ブローチ製作にあたり、太田さんと話をしていく上で、
世の中が”長く使うことができる上質なもの、一過性の流行でなく普遍的なもの、
それらをある程度使っていくと、愛着の湧いたそのものを自分好みにカスタマイズしていく楽しさを見出すようになる。
、というような話になりました。

NORTH WORKSのルーツとArchのルーツが交錯したNORTHERN BROACH。
まさしく今回ご提案させていただく、2つのNORTHERN BROACHは、それらの楽しみを生み出してくれるものです。

さてイベント前日となる明日6/26公開のブログでは、Arch TokyoスタッフとNORTH WORKSについて。

ぜひお楽しみに。

Arch Tokyo 小村
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