DRESS&ARCHIVES SPORTS COAT “HARRIS TWEED”

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DRESS & ARCHIVES”(ドレスアンドアーカイブス)

英国の古き良き時代、主に1940〜1960年代のトラディショナルな洋服をルーツに、日本の高い縫製技術を駆使して製作される、ARCHのオリジナルレーベルです。

今回は、英国の古き良き時代、1960年代のツイードジャケットをARCHの解釈でモディファイし、日本国内でも数少ないハンドテーラーリングを多用するスーツ工場にて僕らが理想とする「ツイードジャケット」を製作しました。

『冬に向かうとツイードのジャケットが恋しくなる。本物のツイード・ジャケットがあれば、一冬はこれだけで事足りるくらいだ。
(加藤和彦 著 / エレガントの流儀より)』

ツイードのジャケットは、冬の必需品(北海道では特に)と言っても良いかもしれませんね。

浅めのVゾーン、革バスケットボタンを使用した3つボタン、ラウンドのフロントカット、緩やかにシェイプしたウエスト…

ベーシックで癖のないデザインに、程よくゆとりのあるシルエット。

ヴィンテージのツイードジャケットに憧れを持っている方も多くいらっしゃるはず。

ただ生地やデザインは良いけれど、サイズやシルエット、特に肩部分のパッドが入った肩周りによって、古臭さを感じてしまう物が多いと思います。

そこで、英国の古き良き時代のイメージを大切にしながらもパッドを使わず柔らかな「ナチュラルショルダー」を採用し今の着こなしにフィットするように意識しました。

「襟が登る」と言われる、上襟が首に吸い付き、肩にかけて描かれる美しいラインは、上質なジャケットの証。

毛芯を使いハンドワークを駆使した仕立てには美しい立体感があります。

「ジャケット(スーツ)は肩で着る」とも言われるように、この部分のフィット感は着心地に大きな影響を与えます。

カマ(脇下)の深さなども、既製品でありながらメイドトゥメジャーのジャケットに近いフィット感を意識しています(文章にするのが難しいので実際にお話しさせてください)。

持った時にツイード生地特有のずっしりとした重さはあるものの、実際に着た時には軽く感じるほどの着心地の良さに驚く方も多くいらっしゃいます。

生地は、ツイードの代名詞「Harris Tweed(ハリスツイード)」
スコットランドの北西に位置するアウター・へブリティーズ諸島にて、今もなお脚漕ぎ織機で織り上げらています。

ダークグリーンベースに、ブルー、オレンジ…
一言では言い表せない、様々な色が混じったメランジツイードにウィンドウペンが入った生地は、ブリティッシュカントリー感溢れる抜群の雰囲気に。

様々な色が混じることで「拾える」色も多様なので、インナーに着るアイテムや合わせるネクタイの色を選ばないのも魅力です。

シャンブレー、デニム、オックスフォード、ネルシャツ…
ハイゲージニット、シェットランドセーター、スウェット、サーマル…

この手のラペルのジャケットに「堅い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

ネクタイをビシッと締めたトラディショナルなスタイルは間違いありませんが、ツイードジャケットはカバーオールに近い感覚で、ラフに着ても格好良いですよ。

気負わず様々なスタイルを楽しんでくださいね。

ツイードジャケットの概念が変わるほどに、着心地の良い仕上がりになっていますので、是非一度袖を通してみてください!

このジャケットをきっかけに、もっとジャケットを身近に感じてもらえたら嬉しいですね。

Arch 荒