“Arch Sapporo 20th Anniversary Products”“TOM GRUAT × ARCH”
20th Anniversary Event 初日から沢山のご来店誠にありがとうございました!
先日のブログでご紹介したKLASICAとのスペシャル企画もご好評いただき、早くも残りわずかなサイズが出てきました。
ぜひお早めにご覧いただければと思います。
そして今回の20周年の為に製作したアイテムが実はもうひとつ…
第二弾は山内が考案した世界的フレンチヴィンテージディーラー”TOM GRUAT”通称トムとのコラボ企画。
企画としては、トムが長年ヴィンテージディーラーをしている中で、希少である故に販売せず、自身で大事にコレクションしているとっておきのフレンチヴィンテージを”当時の技法を用いて再現する”というとても手間がかかりそうな企画。
そのヴィンテージがこの見たことのない1920~30年代フランス海軍のデッキジャケットだったのです…。
世界的フレンチヴィンテージディーラー”TOM GRUAT”とは
こちらのブログもご覧ください。
TOM GRUAT氏 とARCHの関係性
まずお話ししたいのが、当時の技法を用いて再現する「丸縫い」で作り上げられている事。
今では考えられないですが、かつてはミリタリーウェアやワークウェアであっても、テーラーリング技術を用いて一人の職人が一着の全工程を縫い上げる「丸縫い」という手法が用いられていました。
洋服然り、鞄や靴も各工程を分業でひとつの物を完成させるのが当たり前の現在となっては、ほぼ既製品では使われることのない手法です。
決して効率化された洋服づくりを否定する訳ではありませんが、古き良き時代の技術や熟練した職人の手仕事によって生み出される洋服を時の技法を用いて再現しているのです。
このデッキジャケットをイメージソースに話を重ねた結果、
生地は、同時期のフランスヴィンテージに用いられていた少し薄手のもちっとしたブラックモールスキンが良いのではと話に上がりました。
ですが当時の雰囲気の古き良きブラックモールスキン生地はなかなか見つからず…
今回はそれを再現すべく、イチから生地を製作しました。
黒の色合いも何度もテストを行い、艶と奥行きのある黒を表現するのは苦労した点です。
キメも細かく上品でクラシックな佇まいに仕上がりました。
染色に関しても丸縫いと同じように、当時の製作過程を踏襲し、全てハンドダイ(手作業)で行っています。
ブラックの生地にインディゴ染色をし、その上からまた違った手法でもう一度追い染めをして
その生地をまた…
まだまだ工程のお話しをしたいのですがとても長くなってしまいそうなので、是非店頭にてお話しさせてください。笑
かつてのヴィンテージさながらの雰囲気と仕上がったブラックインディゴカラーは、どのように変貌を遂げていくのかロマンも秘めた1着に仕上がっています。
この年代特有の少し前下がりになるようなシルエット。
当時の作業がしやすいようになのか、首周りにはゆとりがあり、
着た時にはふわりと描く綺麗なAラインからは、仕立ての良さが汲み取れます。
胸元に付属している紙は山内と川上が、パリ市内の蚤の市で自ら1枚1枚見つけてきたポストカード。
当時のワークウェアに付属していた紙のフラッシャーとしてような感覚で…
同じものはありませんので、是非こちらにも注目してみてくださいね。
スタッフ満場一致で盛り上がったのが、冒頭でもお話ししていたKLASICAのRAIL MASTER TROUSERSとの組み合わせ。
アメリカのデッドストック生地を載せた、ジャパンヴィンテージ型のパンツに、
フランスのデッキジャケットを合わせる…。
同じインディゴでもアメリカのインディゴとフランスをイメージしたインディゴ…。
この無国籍感が、洋服好きとしてはすごく面白いと思うのです!
ベーシックな形なので、様々なスタイルに馴染むジャケットですが、自分がしっくりくるのは、軍パン、オールデンやパラブーツを履いて、それにキャスケットやハットを被り、スカーフを巻く。
北海道に来た年、休日に狸小路を歩いていると、こういったARCHらしいスタイルをした人が絶対にひとりはいたのを鮮明に覚えています。
ARCHが大切にしている「Style = スタイル」という言葉を強烈に感じた瞬間でした。
その人の「スタイル」の一部となって欲しいジャケットです。
Arch 荒
“Arch Sapporo 20th Anniversary Products“
TOM GRUAT × ARCH / M.N JACKET 1920’s
MATERIAL / BLACK MOLESKIN INDIGO HAND DIE
SIZE / S , M , L
PRICE / ¥88,000 in tax
2024.4.20(sat) 発売開始