コムラのコラム Vol.3 Alden編
僕は色々な洋服のアイテムの中で、革靴というカテゴリーが一番好きです。
それはなぜなのか、今まで一番お金をかけたが挙句、たくさんの失敗をしてきたからだと思います。
自分のお金で初めて購入した、とある革靴。
本やインターネットでケア方法や風合いの変化を調べたり、1回履いては磨き1回履いては磨き、
今思い返せば、それほど風合いの変化が強く出るような革でもないのに過保護にしていたな、と。
それから紆余曲折あり、その時々で欲しい革靴を購入してきましたが、
やはり初めてAlden(オールデン)の革靴に足を通したときほど、衝撃を受けたことはありません。
革靴を購入するキッカケが”カッコ良い”から”履きやすい”という動機づけに変わった瞬間です。
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僕の足は、幅広・甲高のザ・日本人ともいえるべき足。
ブランノックデバイスで計測するとEE(ダブルイー)という規格外の幅・おまけにスポーツ経験はゼロなのになぜかボリュームのある甲。
この足型の時点で、海外ブランドの革靴がマッチすることはほぼ絶望的なのですが、
やはり洋服好きとしては、履きたいという欲に忠実すぎるがあまり、購入してしまうわけです。
足の小指や踵に走る激痛や締め付けられる甲の痛みに耐え、
靴の形に自分の足を押し込み続けた結果、案の定、小指が内ぶりに入ってしまう、内反小趾。
効果的な治療法がない内反小趾は今でも治ることなく、僕の足の小指は内側に向いたまま。
今思い返せば、Aldenにもっと早く出会っていればよかったとただただ切実に思うわけです。
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Aldenの魅力は、Aldenでしか用いることができない最高級の素材・Aldenらしいアイコニックなモデルなど様々ですが、
僕が一番好きなところは、どんなに履いても靴擦れすることなく疲れないこと。
前日にお酒を飲んで足が浮腫んでいたとしても、これからの時期寒くなって厚手のソックスを履いたとしても、僕らのフィッティングであればなんのその。
1日中立っている僕たちスタッフは、足が痛いと仕事になりません。
痛い足を庇って姿勢が悪くなったり、顔が引き攣ってしまうと、カッコ良い洋服を着ていても本末転倒ですから、、
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店頭で接客させていただくお客様は僕より目上の方が多いのですが、
洋服に限らず、日々身につけるもの・使うものは心地が良いもの、と聞きます。
手元に置いておきたいもの、自分にはなくてはならないものは、残るべくして残るのだと思います。
履いていて心地が良い靴、Alden。
この靴こそ、皆さんの靴箱に残るべくして残る靴だと思います。
小村