“ビーサン”を足元に。
【”ISLAND SLIPPER” POP UP SHOP】開催の少し前のこと…。
スタッフ同士で「ビーサンをスタイルとして取り入れる事が想像しにくい」という話になった。
実際にお客様からも「アウトドアシーンに良さそうだよね」「ちょっと外出る時とかにも使えそう」など、どちらかと言うとスタイルとしてではなく、「シーンとしての使い方だよね」という声がほとんどだった。
元々はシーンで使用されていたモノ(Military , Work , Sports , Dress…)が、現代はスタイル、おしゃれとして着られているモノは沢山あるが、「”ビーチサンダル”をその目線で見ている人って中々いないよな」と改めて考えさせられた。
例えば、”5ポケットジーンズ”を見ただけで、”モッズ”や”アイビー”、”パンク”に”ロッカーズ”、”ウエスタン”など、多岐に渡ってファッションとして使われてきた事実、歴史があり、そこから派生させて「自分だったらこう着たい」と変化させてスタイルを考案できるのだが…。
第二次世界大戦前後頃くらいから誕生し、約100年近くの歴史があるのにも関わらず、ビーチサンダルの歴史を辿っても、ファッションにおいてのわかりやすい流行が特に無く、未だにストレートに”ビーチサンダル”とその名の通りのシーン使いがされていること。
ここに”想像できない難しさ”を感じてしまっているのではないかと思ったのだ。
しかしこの難しさを抱きながら、「どの面下げてISLAND SLIPPERをお客様に勧められるんだ?」としばらく悩んだこともあったが、“M-47×Paraboot”や“ANATOMICA , KLASICA×trippen”など、Archの長い歴史の中で生まれた「これにはこれ」という合わせは当時は有り得なかったかもしれない。
何年か後に「ISLAND SLIPPERにはこれ!」とひとつのスタイルが出来るように…。
【”ISLAND SLIPPER” POP UP SHOP】開催の1発目のスタッフの1人として、こう履いたら良いのではないか。と私なりに考えてみた…。
ISLAND SLIPPER発祥のハワイ。
調べるとほとんどの人が、皆が想像できる通りの”アロハシャツにショーツ”のスタイルや、色落ちしたLevi’sにアロハシャツ。
ベタなハワイアンスタイルだと思うが、ベタなりにそこをArchだったら…。
MOJITO / ABSHINTH SHIRTに変えて、5ポケットジーンズはBONCOURA / XXにしたい。
さらにいうと、ジーンズはノーベルト。
マドラスチェックの開襟シャツはアメリカンな雰囲気が漂うが、墨汁染めという日本の伝統を。
ぱっと見はアメリカンスタイルだが、細かく摘むと見えるコンチネンタルさが個人的に好きなスタイルだ。
ある雑誌を見ていた時…。
画家のパブロ・ピカソがバスクシャツを着て、休日を過ごしている有名な写真が目に入った。
ピカソが休日をArchの洋服を着て過ごしたら…という妄想で選んだのが、OUTIL / TRICOT AAST SHORTSのバスクシャツに変えて、パンツにはARCH / FRENCH EASY PANTS、帽子にはSUN&GREEN / HATと、ネックレスをNORTH WORKS / BEADS NECKLACEに。
アメリカ、ハワイ発のサンダルをフレンチに寄せて履いてもおもしろいのではないか。
という点でいくと…。
ARCH / FRENCH WORK SHIRTSにアメリカ製の白ティー。
その下にはMSG&SONS / BAKER PANTS。
US MILITARYにも少しルーツを持つビーサンを、アメリカの軍パンにあわせるのにはひとつ説得力があるように思う。
そこにフランスのワークシャツを合わせるのには、想像しやすいArchらしさが存在するような気が個人的にしたのだ…。
ジーンズにシャンブレーシャツに白いシューズ…。
フランスの某有名なあの人を想像して…。
グレートラウザーにビーサン。
この有り得なさというか、振り幅。
ローファーのように使っても良いのでは!という思いつきでしたが…笑
様々なスタイルを考えはしたものの、ファッションに正解、不正解などない。
冒頭でも触れたが、シーン使いももちろん良し。皆様なりのビーサンを是非楽しんでいただきたい。
この夏は足元にビーサンを。Arch STELLAR PLACEで。
沢山のご来店お待ちしております。
Arch STELLAR PLACE 佐藤 辰之介