My Favorite Style 荒編
ARCHが大切にしている「Style = スタイル」という言葉。
『あの人はスタイルがある』というような使い方をしますよね。
洋服をブランドで着るのではなく(決してブランドを否定する訳ではありません)自分なりの確固としたスタイルを持って、どう着るのか?どう着こなすのか?を楽しむ。
ARCHらしいスタイルのひとつに「軍パンに白シャツ」というのがあります。
今となってはベーシックな着こなしに感じますが、この着こなしをはじめて知った時には「兵士が戦場で穿いていたパンツにドレッシーな白シャツを合わせる」という相反する組み合わせに強烈なスタイルを感じたものです。
洋服屋の僕たちはこんなことを四六時中考えているのです。笑
そして、スタイルを持って洋服を着ることの楽しさを伝え続けるのが僕らの役割だと思っています。
ということで、前回と次回の2回に分けて、全てスタッフの私物を使用したリアルなARCH市電通りの「スタイル」をご紹介いたします。
今日はスタッフ荒のスタイルです。
『ネイビースーツをシンプルに』
初めて仕立てたオーダースーツ。
まずは、ネイビーの無地かグレー無地という助言を頂き、最初の1着は、ネイビーを選びました。
自分で言うのもおこがましいですは、身体に馴染み少しずつ似合ってきたかなと思います。
シンプルかつ格好良くスーツを着れるようになるのが、今もこれからも終わらない課題です。
ネクタイとポケットチーフは、スーツスタイルにおいて、唯一多色使いであるアイテム。
今回は、色を限定したストイックなスタイルを目指しました。
シャツを含めてさらにスタイルの幅を広げていきたいですね。
タイドアップスタイルも勿論ですが、ワントーンのスーツスタイルに、色味のあるニットを着るのが昔から好きです。
シンプルなスーツスタイルは、色々と足したくなる気持ちが出てきますが、奇をてらう事はしたくない。
そんな時に金縁のメガネが私的救世主。
クラシックでありながらもキャラクターがあるのが気に入っています。
『無国籍?ミックススタイル』
“ドンキージャケット”とは1960年代に普及したイギリスのワークウェア。
ドンキージャケットはその当時のイギリスの経済を表しており、経済状況によって質が変わっていたとも言われています。
それほどまでに、国に根付きブリティッシュワークウェアのアイコンとも言ってもいいドンキージャケットに、国、使われ方も違うチマヨベストを合わせる。
邪道…
そうも言われてしまいそうですが、冒頭にあったように、軍パンに白シャツを合わせるのと同じ、当時ではありえなかったアイテムを混ぜ合わせた、現代だからこそ実現するスタイルがとても面白いと思うのです。
チマヨベスト以外にもスウェットパーカーやネルシャツ、
シルクのスカーフやパラブーツなど、様々な国のアイテムをミックスしたスタイルを常に模索しています。
ドンキージャケットは様々カルチャーに紐付き、その代表が1950年代の後半から1960年代半ばにかけてロンドンで興ったモッズ。
スキンズは労働階級者を主として構成された集団だったため、それを象徴するような服を着ていたのです。
そしてモッズから派生したスキンズと呼ばれる人々も好んで着るようになりました。
その背景をリスペクトして、自然と彼らが愛用していたニットウェア、ジーンズやトラウザーズ、デザートブーツなどを合わせる事も多いです。
ですが、全てを当時のそのままに真似をしてしまうとコスプレになってしまいますし、顔立ちや体型、自分に似合うとは到底思いません…。
噛み砕いて、自分らしいスタイルをこれからもしていきたいです。
『アメリカとイギリスを繋ぐ靴。』
表革の靴も大好きだけど、ここ最近は”裏”にどっぷり…。
スニーカー程、軽く見えない。
カーフの革靴程、固く見えない。
イギリスでは「雨の日に履く靴(素材)」と言われるほど水に強い
手入れが楽…
スウェードの良さを挙げるとキリがありませんが、何よりもスタイルの幅を大きく広げてくれる靴だと思っています。
ミリタリージャケット(米)× フランネルトラウザーズ(英)
ワークジャケット(英)× ベイカーパンツ(米)
セーター(英)× ジーンズ(米)etc…
ブリティッシュとアメリカンなスタイルを繋ぐ架け橋として、スウェードの靴はバランスを保ってくれる救世主的存在です。
やはりバランスというにはとても大事で、どちらのスタイルも偏ってしまうと私達日本人には、リアルではないと思うのです。
ジェームズ・ボンド、エドワード8世に習って、今年はスーツスタイルにもスエード靴を取り入れたいなと目論んでいます…。
次回は、川上のMy Favorite Styleをご紹介致します。
どうぞ、楽しみにお待ちください!
ARCH 市電通り 荒
・オーダースーツについて
・フランネルとツイード
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