OUTIL 22AW vol.1
ワードローブの中に加えてずっと無くならないパンツってありますよね。
好みが変わって行ってもずっとクローゼットにあって、外出前に迷わず手に取れる物。そういう物に限って仕様が変わったり、廃盤になったり。
僕自身もまだまだ短い人生で何度か体験いたしました。買い足しをしようと思っていたら生産が終わっていたなんてこともしばしば。
その中でもFRENCH MILITALYのM47トラウザーズは我々も常に提案し続けたい一本ですが、オリジナルのデットストックは本当に見かけなくなりました。
先日,山内がヨーロッパに出張に行った際、ヨーロッパヴィンテージの価格高騰と物自体がかなり少なくなっていたことを再確認し、我々も提案していく物が変化していくのでは無いかと感じています。
ARCH TOKYOでM47トラウザーズを提案し続けたい。
その思いでオーダーをさせていただいているパンツがOUTILより到着致しました。
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PANTALON BLESLE
COLOR / OLIVE , INDIGO
SIZE / 11 , 13 , 21 , 23
PRICE / ¥37,400-inc tax
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毎シーズン当店の軸となるパンツ。今回はオリジナルでネイビーが確認されていることもあり、INDIGOも追加させていただきました。
今までは2サイズでしたが、今期からサイズを広げさらに幅広い方にM47をお試しいただけるように致しました。
かつてマルタン・マルジェラがフランスでの作りの良さを見せる為に裏返しにし、再構築した物をコレクションで発表したのはあまりにも有名ですよね。
私自身、兄の影響でアメリカ古着から服を好きになったので、ベイカーパンツやファティーグパンツを好んで履いていましたが、ヨーロッパ物だから。と毛嫌いしていました。
ARCH TOKYOで初めて試着した時は即決でした。
上の写真が当時デットストックで購入し、3年間着用している物です。
一番最初に載せた写真も同じ物です。
こうして見比べても当時の物作りの良さを感じさせられます。70年も前に作られたものとは思えないシルエット、戦争で使うことを想定したディテールもまた、たまりません。
当時の物でもメタルボタンを採用しているものも確認されていますが、このPANTALON BLESLEはOUTILのオリジナルのメタルボタンを採用しています。
履き込んでいくと塗装の下から鉄が覗く様は育て甲斐があります。
1950年代以前のヨーロッパの物作りは、作りたいものがあった場合、それぞれの工場に頼んで作ってもらうという背景だったそう。
現代では大きい一つの工場に依頼して服を作るため仕様のばらつきはありませんが、こういった生産背景が物になったときに個性として現れているのが面白いですよね。
マルジェラが発表したコレクションのM47の一本を当時仕立てていたのはテーラーメイドに特化した工場で、その仕立てがより美しかったのでは、、など妄想が止まりません。(笑)
M47後期がベースとなったこのPANTALON BLESLE。通常はヘリンボーン生地ですが、移行期に見られる生地に。コットンとヘンプ混のシャリッとした肌辺りは病みつきです。
お客様のM47をつぎはぎにリペアを施しながら7年履き込み退色仕切ったものを拝見したことがあるのですが、その人にしか出せない理由のリペアに感動しました。
趣味で美術館に行くのですが、その時の芸術に触れた感覚と同じ、新しい別の物に見えて新しい感動を感じました。
オリジナルをお持ちの方はINDIGOを、そうで無い方は是非自分のお気に入りの服装に合わせて試着して欲しい一本です。
是非、生地感も合わせて確かめにいらしてください。
皆様のご来店お待ちしております。
ARCH TOKYO 小島
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