CASEY CASEY / BIG BLOBBY COAT Arch Exclusive

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ボロボロに擦り切れるまで着倒してもまだ捨てる事を躊躇(ちゅうちょ)してしまうような愛着のある古い洋服。

私達のパリのアトリエで創られる洋服は、洗い、染め、ハンドステッチ、ツイスティング等の手作業の行程を行わずにお店に届く事はありません。

そうやって、愛情を込めて(たまに小さい虐待も)手作業を加えた洋服はヴィンテージのような風合いになります。

流行とは無関係で、快適であり、リラックス出来て、機能的である。

既にリジットな質感や堅さ等の真新しい状態から、手間をかけて創り上げられた洋服は、すぐに愛着を感じて着る事が出来る、真のready-to wear (本来の意味は、既製服である)であるといえるでしょう。』

By CASEY CASEY

Archに日頃足を運んで下さる方や、気になっていてこれから行こうかと考えてくださっている方の中には、

Arch = 古典的ラインナップのセレクトショップ

という認識の方が多いのではないでしょうか。

ミリタリーやドレス、ワークやスポーツ…

洋服の4ジャンルを多く扱っている為にそのイメージが根強くあるのだと思います。

CASEY CASEYはその4ジャンルのどこにも属さない、所謂モード(最新の)と言われるジャンル。

モードは若年層が着用するものである。というイメージもあると思います。

日本のモードを世界的なレベルまで押し上げた、Comme des Garconsの川久保玲氏(82歳)は1942年に生まれ、27歳でブランドを立ち上げ2024年の現代でも前線に立ち日本のモードを今でも引張り続けています。

また、同時期に黒の衝撃と言われるサブカルチャー、

アンチモードの立役者である山本耀司氏(81歳)も前線で引張り続けています。

山本耀司氏をインタビューし、書き上げた「服を作る」という本を読んでも、

モードの洋服は若年層の洋服という訳ではなく、幅広い年齢層に愛されているジャンルだということがわかります。

また、モードというジャンルは19世紀(1800年〜1900年)の後半、
Charles Frederick Worth(チャールス フレデリック ワース(オートクチュールの産みの親))によって大衆に広がっていく等、歴史的にも非常に長いルーツがあります。

Charles Frederick Worth(チャールス フレデリック ワース)

モードの歴史について文献を漁ってみると、4ジャンルとは違いお洒落をするもの(当時は権威を示すもの)として誕生したことがわかります。

洋服についてのファッションという概念に一番近いのはモードなのではないかと個人的には考えています。

前置きが長くなってしまいましたが、4ジャンルにモードを合わせるというスタイルはArchならではのスタイリングだと思っています。

中でもCASEY CASEYはイギリス人デザイナーであるギャレス・ケイシーによって手掛けられるフランスのブランド。

先ほど名前を挙げたチャールス フレデリック ワースもイギリス人でありながら、フランスにて成功を収めた人物であるという共通点があることに何と無く感銘を受けました。

今回製作された、BIG BLOBBY COATはCASEY CASEYを代表する作品の一つだと個人的には感じています。

その代表作を20年という節目で別注を製作していただけたのも何かの縁かもしれません…笑

表地はウールとリネンを用いた生地で手触りの良さや日に当たった時の見た目はやはり、異彩な存在感を放っているのが分かります。

表地・中綿・裏地の三枚仕立てであり、膝下まで伸びる丈でありながら異常な軽さを実現し、北海道の極寒な地において快適に過ごせる温かさも兼ね備えています。

首筋から背中に向かって綺麗に張り付くパターンを経て、足元へCASEY CASEYの威厳を示すような大胆の広がりを見せるシルエットは街を歩くときに高揚感を覚えることと思います。

これから本格的に寒くなる北海道では、暖を取る為重ね着や厚手の洋服を纏うことで夏には感じない疲労感があると思います。

膝下まである丈に軽量感はもちろん、着用時の綺麗な佇まい。

歩いた時のドレープ感はまさに芸術的。

軽さやシルエットにおいて機能美がふんだんに現れたコートであり、

冬を快適に楽しく過ごすことが可能となるはずです。

2024.11.23(sat) から発売開始です。

是非店頭で袖を通してみていただきたいです。

Arch 柳田