KENNETH FIELD / 2B UNCON Ⅱ WEST POINT & 2P TROUSER WEST POINT
先日のブログでご紹介しました、KENNETH FIELD(ケネスフィールド)に弊社別注として製作していただいたウエストポイントのスーツ。
カーキカラーのコットンスーツについてKENNETH FIELDデザイナー草野氏にお伺いしてみることに。
そしてお答えいただいたのが、4つのキーワード。
“ウールカーキ”、”戦争”、”リゾートで着るカーキ(ベージュ)”、”palm beach”
草野氏からいただいたこれら4つのキーワード同士を繋げるべく、これらにフォーカスを当てて、このベージュのコットンスーツをご紹介していたします。
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カーキカラーというとなにを想像しますか?
僕はArchスタッフということもあるので、本店2Fにあるヴィンテージの数々が思い浮かびます。笑
フランス陸軍のM52 トラウザース、イギリス陸軍のグルカトラウザース、イギリス陸軍のダスターコート、イタリア海軍のダブルブレステッドジャケット、などなど
“戦争”をするための洋服、ミリタリーウェアーに通づるものが多いのではないでしょうか。
その限りではないですが、カーキカラーというものの起源を遡っていくと出てくるのが、イギリスによって統治されていた時のインド帝国。
夏用の白い軍服を土を原料としたもので染め上げたのが、土埃を意味するカーキカラーの始まりとされています。
そして”リゾートで着るカーキ(ベージュ)”と”Palm Beach”のワード。
アメリカンリゾートスタイルを言及する上で外すことができない”Palm Beach”。
色々調べてみると、現在にまで続くセレブや有名人がバカンスにやってくるとても賑やかな街だそうで、20世紀初頭には様々なスタイルが生まれ、アメリカンリゾートスタイルのベースを築いた地でもあります。
そのリゾート地に似合うのが、輝かしい海ようなブルー、カンカン照りの太陽のようなホワイトカラー、海岸に広がる砂浜のようなカーキ(ベージュ)カラーのスーツ。
当時の富裕層たちがリゾート地にするスタイルとして、カーキ(ベージュ)が提案されていたのは、当然だったのかもしれません。
戦争・統治をするためのものとして、夏場のバカンスを楽しむものとして、カーキ(ベージュ)というのは、歴史的に2つの性格を合わせ持つ色なのではないか、と個人的に思いました。
今回別注で製作していただいた2B UNCON Ⅱ WEST POINT と 2P TROUSER WEST POINTは、以上の歴史的な背景を持ちつつ、現代的なシルエットで仕立てたスーツです。
ジャケットは数シーズン前から登場した2つボタンのジャケット。
深めのVゾーンに広めのラペル幅、ゆとりのある身幅と着丈、袖裏や肩パッドは廃した仕様になっているので、”ジャケットを着ている”という感覚に良い意味でならず、肩肘張らずに羽織ることのできるジャケットです。
僕は購入して数回着用していますが、写真の通り、自分の体のラインに沿って走るシワがたまらなく良いのです。
ハリとコシが強いミリタリーウェアーに由来を持つ、ウエストポイントを使っているからこそなのでしょう。
個人的にワークカバーオールのように単品でも着込んでいきたいと思っています。
ジャケットに合わせてパンツは腰回りにゆとりを持たせた2P仕様。
足のラインに合わせてサイドシームを曲げているので、ストレスフリーな履き心地と綺麗なテーパードシルエットを併せ持つトラウザーズです。
2Pのベージュコットントラウザーズのようなスタンダードなアイテムは、店頭でも探されている方が多くいらっしゃる印象です。
パンツ単品でも非常に使いやすく、この生地ならではのシーズンも選ぶことなく履くことができるので、ぜひお試しください。
ミリタリーウェアーとして、リゾートウェアーとして2つの顔をもつベージュのコットンスーツ。
今回はそれらの背景を持つものに、ウエストポイント素材をのせて別注させていただきました。
Amvaiの草野氏のブログでも紹介していた通り、春のセットアップは慣れであり、むしろ春夏にこそベージュのコットンスーツを着たい!!、と僕は実際着ていて感じました。
試着してみて、ベージュのコットンスーツを着ている自分の姿を見ると、グッと心を掴まれる感覚がありますよ。
Arch 小村
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