コートを語る上で、後ろからのシルエットこそ大事だと思っています。

”男は背中で語る”という言葉がありますが…まさにその通り。

全体的なシルエットとデザインも含めて、バックスタイルというのはコートに置いて非常に重要な要素です。

ミリタリーコート等の男らしい無骨な背中も憧れますが、CASEY CASEYが放つフワッとした絶妙なシルエットも大好物です。

CASEY CASEYのコートは何枚も所有していますが、とにかく思う事は生地を取る分量（パターン）とそれに合う素材の選定が絶妙だと感じています。

おそらく、生地の重量と素材感を考慮したパターンにする事で、ドレープ感のあるシルエットを生み出しているのではないか…あくまでも僕の推測ですが…

オーバーサイズでもなくシャープな印象もない。

全体的に丸みのある柔らかいラインでありながら、エレガントな佇まいにも映る。

リラックスした着心地と、理に適ったデザインと素材に毎回魅了されています。

肩位置が落ちたゆったりとしたシルエットが特徴的な”BIG BLOBBY COAT”

CASEY CASEY独自のシルエットだからこそ、シンプルなステンカラーコートも、圧倒的な存在感を放つ洋服に成るのです。

リラックスしたシルエットも抜群ですが、やはり”生地”にも惹かれるものがあります。

パリのアトリエで、”ウォッシュ、染色、ツイスティング”等の工程を全て手作業にて行い生地を完成させていきます。

何度も洗いや染色を行い人の手が加わり生まれた洋服は、既に何年も着込まれたかのようなオーラを晒し出しています。

手作業で作られていた時代の古い洋服のように。

BIG BOBBY COATに使われている素材は、ウールリネン のサージ生地を採用しています。

イギリス のクラシックなコート・Burberrys’等に見られたウールサージを彷彿とさせる生地。

それよりも柔らかくフワッとした素材感になっているのは、先の手作業での工程があるからこそです。

カラーは、ブラックとカーキの2色展開です。

似たようなコートを持っていても”おかわり”したくなってしまうのが、CASEY CASEYの魅力でもあり、意地悪なとこでもあります苦笑

今秋冬お勧めしたいアウターです。

是非、ご覧になってみてください。

ARCH 宅見