魅惑の言葉…アメリカ製

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洋服を着る上で、どこの国で生産してるのか、どこのブランドだからなんて事よりも、
”どう着るか”が大事だという事は、洋服屋になってから諸先輩達からしつこいくらい、ご教授頂いてきた。

それでも、アメリカ製、フランス製という言葉にはめっぽう弱いのである…苦笑

あの時のアメリカ製はこうだったよね!あの年代まではさなんて話に花が咲く事は多々あります。むしろそんな話しばっかりしていたなぁ笑

過去の輝いていた時代に憧れを抱くからこそよりその”言葉”に弱いのかもしれない…

当たり前に存在していた古き良きモノも、どんどん失われていく時代。

ジーンズや軍パン、シャンブレーシャツや白tee….

最高級のクオリティで作る物だから良い訳ではない、アメリカが産んだ大量生産が故の合理的な作りにこそ、惹かれるモノがあるのです。

アメリカのコットン特有の粗くドライタッチな質感、決して高級なものではない”当たり前に買えた”アメリカ製のTシャツ。

洗いと着用を繰り返す事で起こる、ネックと全体的なよれと縮み。
全ての製品に微妙にバラつきがある縫製やパーツ…そんな大味なとこがアメリカ製の良さでもあるんですよね。

元々は、アメリカ海軍のアンダーウェアとして誕生したTシャツですが、後に労働者のユニフォーム として広がっていきます。

1950年代、ハリウッドの若手俳優が劇中で見せたTシャツの着こなしから、アンダーウェアーだったTシャツが、ファッションとしての地位を確立していくことに。

この流れを見ても、”何をどう着るか”が大事であり、それこそが洋服の面白さでもあると思います。

アメリカ製のなんて事のない普遍的な”Tシャツ”。

このなんて事のないただのTシャツは、アメリカ製だからこそただのTシャツではなくなる。

素材が良いとかではない、古き良き時代背景を紐解くような…

あの時代に存在していた思い描くアメリカ製のTシャツは、アリそうでないと思います。

自分達が大切にしたい文化やカルチャーを伝えていく為に、ARCHではMADA IN USAでの生産を続けるのです。

明日より、アメリカ製の”白TEE”を発売します。

ARCH 宅見