Arch / FRENCH SAILOR SHIRT & FRENCH EASY PANTS

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本ブログではArch(アーチ)が製作した” FRENCH SAILOR SHIRT “(フレンチ セーラー シャツ)と” FRENCH EASY PANTS “(フレンチ イージー パンツ)について記述していきます。

いつもは歴史やデザインのディテールから始めるのですが、今回はこのシャツとパンツに採用された生地から。

この生地には約3年の歳月が掛かっています。

ナチュラルカラーの生地に何故そこまで時間を要したのか。

100年かけて自然に創り上げられる生地感を当時の過程を想像しながら製作する事で、

本物に限りなく近い完成度を実現しています。

この生地をを製作する過程として、Discoloration(ディスカラーレーション(変色))というコンセプトを創り

初めのリネンの色(ベージュ)から特殊なミスト(霧)を吹き掛けて回し、吹き掛けては回しを幾度と繰り返し加工を施すことで、

現代に残る凡そ100年前の経年変化した生地を再現しています。

ディスカラーレーションを行うのに先ほど記述した加工方法は

想像をはるかに凌駕する、繊細さが必要であると教えてもらいました。

イメージとしては、人間の髪をブリーチで何度も色を抜いていく過程で素人が行えば髪が千切れるのと似た現象で、素人がこの方法を行えば容易に千切れます。

しかし、洗練された職人が行えば綺麗に脱色が施されるような…

その生地を採用し製作したのは冒頭にある、FRENCH SAILOR SHIRT とFRENCH EASY PANTS。

このシャツは1910年頃に製作されたフランスのセーラーシャツをデザインベースに製作しました。

市場に多く出回っている個体はフロントボタンが一つのみで、今回採用したのは中でも珍しいフロントに二つボタンがついたシャツ。

そして当時製作された年代に合わせて、このシャツに用いられているボタンは1800年代後半から1910年代頃のデットストックのBONE BUTTON(ボーンボタン)。

細部に至るまでストーリー性を欠かす事なく製作されています。

同生地を採用したもう一型は、

FRENCH EASY WORK PANTS。

昨年Archでインディゴで染めで製作されたモデルをシンプルにアップデートした一本。

色んな解釈で履ける一本だと思うのですが、

個人的にはこのパンツはセンタークリースを入れてホワイトトラウザーに見立てて、茶履を合わせてスティーブマックイーンをオマージュした着方も面白そうだと思いました。

そこにハリントンジャケットではなく、フレンチワークジャケットにヨレたクルーネックを合わせて…

どちらも流行り廃りはなく、いつかデニムウェアのように着用を繰り返し破れが生じた時も、修理を施す事でさらに自分だけの洋服へと昇華していくはずです。

Arch 柳田

Arch
FRENCH SAILOR SHIRT
COLOR : NATURAL
SIZE S / M / L
PRICE : ¥44,000 (in tax)

【オンラインショップはこちら】

Arch
FRENCH EASY PANTS
COLOR : NATURAL
SIZE S / M / L / XL
PRICE : ¥46,200 (in tax)

【オンラインショップはこちら】