BONCOURA / DENIM
1月某日、2019AWの展示会を兼ねて人生2回目の【SALON BONCOURA】に行かせて頂きました。
前回とは違い、今回の出張では新作アイテムを拝見するだけではなく、ある目的を持ってSALONへと向かいました。
その目的とは、BONCOURAの真骨頂である”デニム”。
もう一度BONCOURA定番アイテムであるデニムについて学びたく、BONCOURAのディレクションを務める森島さんにご自身のルーツでもあるヴィンテージアイテムも拝見させて頂き、一から教えて頂きました。
生地をオリジナルで制作されるデニムブランドは、現代では多数存在しますが、BONCOURAでは糸から制作されています。
原綿を選び、オリジナルで糸を制作するという、かなり手間の掛かる作業は約一年もの時間を費やしました。
原綿は生産国や地域によって長さや色、質感が異なり、その様々な物をブレンドして幾度に渡るサンプル制作を費やし、やっと出来たオリジナルの糸。
完成された糸は、今の時代では珍しいピュアインディゴ100%によって染められ、旧式の力織機によって織り上げます。
1日にフル稼働しても約50メートル(20本分)しか織る事の出来ない生地は、完成するまでに100通りの試作品を制作した渾身の生地。
空気を含むようにゆっくり織り上げる事で、ヴィンテージ顔負けの毛羽やザラ感が生まれます。
[BONCOURAデニム=定番]いざ、買おうとお店に来てみたら在庫が無くて買えなかったという方も多いのではないでしょうか。
BONCOURAの定番アイテムではありますが、定番が故に拘りが沢山詰まっているアイテムであり、制作するのにもとても時間と手間の掛かるアイテムです。
森島さんの拘りは、生地だけではありません。
形にする段階である縫製にも数々のヴィンテージを見てきた森島さんだからこその拘りが沢山詰まっています。
ステッチワークで使われる糸はこちらも今の時代では珍しい、COTTON 100%の物を採用。
COTTON 100%にする事で、ステッチ自体の色が落ち、切れ、ヴィンテージデニムを彷彿とさせるエイジングに育ちます。
ソレを使用し縫製する旧式のミシンは、一本に対して7〜8台でステッチワークを行なっています。
ご存知の方も多いと思いますが、現在BONCOURAではXX , 66 , CHINCH , OFF WHITE , Z 合計5種類のモデルをリリースしており、そのモデル毎に糸の色や太さ、ピッチを変えています。
全ての工程がとてもアナログな作業であるBONCOURA デニムは、世界最高峰の技術を持つ日本の職人と世のジーンズを知り尽くしたBONCOURA 森島 久だからこそ作ることが出来る渾身の一本だと思いました。
BONCOURA / 森島 氏
MODEL / CHINCH BACK
Arch / 近谷
MODEL / Z
Arch STELLAR PLACE / 松本
MODEL / XX
穿く人の体系や穿く頻度によって、唯一無二のエイジングへと進化をするBONCOURA デニムは洋服に興味が無い方でも愛着の湧く物では無いでしょうか。
私自身、この展示会に訪れるまで森島さんご本人や先輩達から聞いた知識でBONCOURAをわかっていたつもりでしたが、BONCOURAには、知識や技術を持っているだけでは成し遂げれない森島さん自身の人間力を感じる作品だと感じ、より魅力を感じた1日でした。
是非、一度試して頂きたい一本です。
ご来店お待ちしております。
Arch STELLAR PLACE 松本