【私物図鑑 Vol.1 “EMON / SAGISOU”】
私が初めてEMONのアイテムを手にしたのは昨年、2023年の秋ごろ。
EMONがローンチしたばかりの時でした。
当時、北海道ではArch STELLAR PLACEのみがEMONを展開しており、恐らく北海道で1番最初にEMONのアイテムを手にしたであろうと勝手に思っています。笑
その際に購入したのが“SAGISOU”というデニムのカバーオールでした。
それから約1年間着用した私の勝手レビューですが、是非最後までお付き合いください。
EMON / SAGISOU
Price : ¥27,500- in tax
まず、この手のアイテムで絶対に聞かれる経年変化による「色落ち」ですが、結論から言うと皆様が想像するジーンズのような色落ちはあまりしません。
通常インディゴという染料は何度も繰り返し再利用することで、段々とインディゴに濁りや深みが生まれ、それが生地の表情や雰囲気、色の濃さなどに繋がるのだとか。
ですがEMONのインディゴは1度切り。
鮮やかな色合いにするため、ロット毎に色調節をしています。
そのため「色落ち」という観点から見ると、私の着用頻度では若干の「あたり」は出たものの、元の色より少し明るい色合いになる程度でした。
これがもう1年、もう1年と時が経つにつれ、どのようになっていくのかは私自身も楽しみにしています。
ディティールは40年代のUSカバーオールがベース。
ですが、その当時のオリジナルより着丈を短く、身幅を広げたEMONのフィルターを通したシルエット。
そうすることにより、個人的にですが着丈があまり長くない分、スタイルがすっきり見えるというか。
太い、細い、長い、短い関係なく、どんなパンツとも相性が良く、合わせられるアイテムが限定されないのが1番好きなところかもしれません。
ですが、当時のディティールの特徴である4つボタンやドーナツボタン、3本針のステッチなどヴィンテージへのリスペクトが要所に垣間見られるのも気に入っているポイントです。
主にワークウェアへ使用していたデニムという生地において、最も重要なのは耐久性。
その耐久性を向上させるためには、生地をより厚くする必要がありましたが、1900年代初頭にアメリカの某ブランドが、生地の織り密度を工夫することで、従来のデニムに比べ、強度をそのままに、より軽く、より薄い”ジェルトデニム”なる新たなデニムを開発。
SAGISOUも、そのジェルトデニムを基としているため、まるでシャツのような着心地の軽さです。
「色落ち」の話に少し戻りますが、通常のデニムは横糸が白なのに対し、SAGISOUはグレーの糸を使用しているため、色が落ちても影響を受けにくいのかもしれません。
生地が厚すぎないため季節を問わず、幅広いシーズンでの着用が可能なのも非常に嬉しいポイント。
インナーはTシャツでも、ニットやセーター、シャツでも何でも、身幅が広い分様々なアイテムをインナーに持ってくることができます。
EMONデザイナー豊島氏に、「このSAGISOUというワークウェア由来のアイテムをワークウェアとして着るのも勿論ですが、着方によってドレスよりにフォーマルに合わせてみたりなど、アイテムやスタイルの幅を広げられる洋服です。」とお伺いしたことがあります。
もっとSAGISOUをよりカッコよく、幅広く着こなせるようになりたいものです…。
Arch STELLAR PLACE 佐藤