SOLNORD × ARCH “HAND FRAME KNIT”

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本日は、北海道のニットメーカー”SOLNORD(ソルノール) × ARCH”の

ハンドフレームセーターのご紹介を。

SOLNORDは、元々ARCHに在籍していた石谷氏が、

2019年に独立し、立ち上げた

北海道産羊毛(ウール)を使ったプロダクトを生産、販売するブランドです。

これまでARCH HERITAGE(現ARCH 米村屋) 、ARCH東京でもHAND KNITのオーダー会を開催してきました。

北海道産羊毛を贅沢に使用した、”SOLNORD”(ソルノール)のニット。

そもそもなぜ、石谷氏は北海道産羊毛にこだわるのか。

今回のSOLNORD×ARCHのハンドフレームセーターが生まれたストーリーや

羊毛の歴史、ブランドのコンセプトに触れていきたいと思います。

【羊毛の歴史】

そもそも、北海道=羊のイメージが強いですが、それはなぜか?というところからお話しさせて頂きます。

時は明治時代、当時の大日本帝国によって、開拓地の北海道に東北地方から羊を集め、

羊毛を使った軍服を生産する軍需産業のために羊は集められたと言われています。(当時から食肉としても使われていた説もあり。勿体無いので当然といえば当然の話ですが。)

第二次世界大戦で日本が敗北し、軍需産業が衰退するとともに、羊を食用として育て現在まで発展してきました。

SOLNORDはブランドを立ち上げるにあたり、

主に食用に使われている羊の毛が現在は産業廃棄物として大量に処分されることに着目し、”それら”をプロダクトに変換することで、

その地域の方達の雇用を生み出し、地域の活性化と北海道の文化として発展させることを目標に掲げています。

※羊毛は産業廃棄物として大量に廃棄されてることは間違いではないですが、一部のファーストクオリティのものは地元の個人のニッターさん達が買い取り、ハンドメイドのプロダクトとして再利用されているケースもあります。

今回の制作に至った経緯

昨年夏の終わりころ、

弊社オーナー山内とSOLNORD”(ソルノール)デザイナー石谷氏が

二人で食事をしながらSOLNORDの未来について

語り合っていた時の話になりますが…

山内もSOLNORDのブランドコンセプトには共感をもっており、

ARCHのフィルターを通したプロダクトをリリースすることで

一緒にこの北海道ウールを広められないかという構想を

石谷氏に話した事から、このプロジェクトはスタートしました。

北海道で生まれ育った山内、そして札幌で創業したARCHとして、これはとても意義のあるプロジェクトだと確信したそうです。

では、どんなセーターが相応しいのか?

今まで沢山の英国製のセーターを扱ってきたARCHとして、最良のセーターはハンドフレーム製法であることでした。

記憶に新しいところでは、エヴェレストのセーターはまさにハンドフレームの代表格でしたが、職人不足のために数年前に廃業しております。

今やシェットランド諸島にもハンドフレームを扱える職人が数名いるかどうかのこの時代に、

日本でハンドフレームの編み機を持っていて、

尚且つ、その編み機を扱える職人が存在するのか?

ここからが前途多難のスタートでした。

時は過ぎ、2021年の春に中部地方で一人、

ハンドフレーム機を所有している工場が見つかります。

一人の職人がそのハンドフレーム機を扱えるとの情報が入りました。

そのハンドフレーム機は一部のサンプル制作や

趣味の小物を制作するときのみ稼働しているとのことでした、、、

要は世の中にプロダクトとして出した事がない、という事です。

セーターを製作するにあたり、

まずは生の状態のウール(薬品を一切使用していないウール)を

洗いにかけ紡績する必要があります。

その工場で所有していた1956年製の当時日本と英国で共同開発された紡績機。

こちらの機械を使って糸にするのですが

限りなく手紡ぎに近い状態で糸ムラがあるのも特徴です。

皆様に馴染みのある所ですと

まさにヴィンテージリーバイスと同じ世界です。

その糸を今度は、様々な編み立てサンプルを作ってもらい、

6ゲージ、8ゲージの2種類で、甘く撚る、きつめに撚るの

様々な方法を試し、何が最適なのか見極めていく作業がスタート。

結果的に2PLY(2本の糸を撚り合わせた物)の8ゲージが

北海道の羊毛の良さを最大限に発揮でき

尚且つ自分達のイメージ通りだと確信したそうです。

糸が決定したら次はサンプル製作です。

山内自身が所有するセーターの中でも一番気に入っているベースの型を

着やすいようにパターン改良、

石谷氏を通じて職人に伝えファーストサンプルが上がります。

結果は全然思い通りに行きませんでした。

まさにおばあちゃんが着てそうなセーターで自分たちが出した指示の

どれにもあてはまっていなく、これは無理かも、、、

という考えが山内の頭にはよぎったそうです。

ここからサンプル制作すること6回。

遂に思い通りのセーターが出来上がりました。

SOLNORD×ARCH “HAND FRAME KNIT”】

“Turtleneck”

“Crewneck”

SIZE / 36, 38, 40, 42

COLOR / NATURAL, GRAY

PRICE / ¥41,800- inc tax

企画のスタートから1年半

遂にARCHが提案する最高のHOKKAIDO WOOL 100%

ハンドフレームによるセーターの完成です。

英国製ハンドフレームセーターに一歩も引けをとりません。

カラーは羊毛の最も象徴的な無染色のナチュラルとグレー。

極シンプルなクルーネックとタートルネック2型2色展開です。

この8ゲージの2PLYは一枚で着ても良し

ジャケット等のインナーとして着ることもできる絶妙の番手です。

ハンドフレームが衰退していった背景として、

ただ1つ言えることは、生産効率が悪いからです。

この今回のセーターも1日1枚しか編めません。

ちなみに生の羊毛を使用しているため、

毛に付着している藁を取る作業が着心地に大きく影響する事から

欠かせない作業なのですが、1着に対して2〜3時間を要します。

ですので、この価格はとても良心的です。

なぜ、ハンドフレームを扱う職人は

そんなに効率の悪い仕事を引き受けてくれたのか、

ここまで読んだ皆様は思うかもしれません。

弊社オーナー山内を始め、私達スタッフもそう思いました。

なぜなら、その職人自身、「セーターが大好きだから」だと。

この時代にこんなに効率の悪いセーターをつくろうとするARCH、

そしてSOLNORDのプロジェクトに共感してくれたからなんです。

北海道で創業した”SOLNORD”、”ARCH”にしか出来ない、

それぞれの思いが重なり合った極上のセーター。

北海道を拠点とする弊社だからこそ、ARCH東京というフィルターを通して

ここ関東で皆様にご提案させて頂く事に意味のある1着だと思っております。

“SOLNORD”石谷氏と弊社オーナー山内の思い、ニットの生産背景、

そして、このプロダクトに携わって下さったセーターが好きな職人。

沢山の思いと北海道の誇りがギュッと詰まったニットです。

私達スタッフも誇りを持って皆様にご提案させて頂ければと思います。

是非店頭でお試しくださいませ。

皆様のお問い合わせ、ご来店お待ち致しております。

ARCH TOKYO 町田

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