MSG&SONS / N-3 UTILITY JACKET

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MSG&SONS / N-3 UTILITY JACKET
COLOR / O.D.
SIZE / 38 , 40 , 42 , 44
PRICE / ¥69,300- (inc tax)
【ONLINE SHOPはこちら】

今シーズンとても入荷を楽しみにしていた一つ。
MSG&SONSよりリリースされるN-3 UTILITY JACKET。
なぜこんなにも楽しみにしていたのかというと札幌店スタッフ柳田が着ていた私物のN-3 UTILITY JACKETを見たのがきっかけです。

新品の時にあった生地のハリがなくなりしなやかな生地。
コットンヘリンボーン特有の生地の織りに沿った色のたておち。
月桂樹が刻印されたボタンは凸部分が剥がれ、赤サビを帯びていました。

札幌にいた時、思わず僕が「それヴィンテージ??」と聞き柳田が「いや、MSG&SONSのだよ」とひとこと。
「!!」と驚き、再販されるのを待つこと約2年。
ようやくの今シーズン入荷を果たし、はれて購入。
日々着用と洗濯を重ねて生地の風合いやボタンの変化を楽しみながら大事に大事に着ています。

是非札幌店の柳田のブログもご覧ください。
N-3 UTILITY JACKET愛が溢れる内容になっています。

1940年代にアメリカ海軍に採用されていた作業用のカバーオールをもとに、
原材料の綿や鉄素材のタックボタン、縫製に至るまでMADE IN U.S.A.を貫いたジャケット。
パターン製作時にはセンチではなくインチを用いることでこの絶妙なニュアンスを表現。

このジャケット一つからアメリカンミリタリーの背景をムンムン感じていただけるかと。
当時の生産背景をもとに失われつつある現地の文化や洋服づくりの姿勢を継承すべく製作されるMSG&SONSの洋服。

アメリカ国内のコットンを紡績・織り上げられるオリジナルのODヘリンボーン。
高密度に限界まで打ち込まれているわけでもなく、スカスカすぎることもなく、絶妙な塩梅で織り上げられたこの生地は、古き良き洋服文化を感じさせる”ホンモノ”さながらの生地。

僕も購入後幾度と洗っていますが、
水を通した時のコットンならではのふわっとした雰囲気がお気に入り。
アメリカンコットンならではのドライなタッチと粗野な表情がこれまた良い。
洗いこんでいったらどうなるんだろう、、着込むのが楽しいジャケットです。

月桂樹が刻印されたラッカー塗装のドーナツボタン。
このジャケットのために当時と同じ製法で型取りを行い、鉄を用いて製作されています。

錆止めのためにラッカー塗装が施されているわけですが、
この黒く鈍く光ボタンがこのジャケットをより武骨でエレガントでとにかくカッコ良い。
使い込んでいった時の塗装が剥げ、赤サビが出て行った時のコントラストも醍醐味の一つですよね。

そして6枚の生地で構成される縫製効率を優先させたミニマルなパターンワーク。
生地の取り都合よりも生産効率を優先させたミリタリーウェアーらしい哲学が織り交ぜられたこのN-3 UTILITY JACKETは、その副産物としてシルエットが何よりも綺麗です。

袖は1枚の生地を丸めることでまるでシャツのような美麗なラインを生み出し、
バックシルエットはハギが一切ないシームレスな仕様なので首から裾まで一直線に落ちる。

当然ながら当時はそのようなことを一切考えていませんが、
ファッションとして、スタイルとして身に纏う現代の僕たちにとってはその副産物を享受する身として嬉しいポイントですよね。

最後にまだ2週間ぐらいとまだまだ着足りていない僕のジャケットを添えて、、

僕がこのジャケットの購入に至った決定打は柳田の私物を見たからなのですが、
着てみて思うのはこのジャケットにしかないアメリカンミリタリーウェアーとしての魅力があると思いました。

無駄なディテールや装飾は削ぎ落とされ、道具然としたこのジャケットのいでたちに惹かれる。
MSG&SONSが数あるミリタリージャケットの中でなぜこのジャケットをモチーフとし製作に至ったのか。
過去にリリースしている白T、シャンブレーシャツ、そしてベイカーパンツ。
古き良きアメリカンクラシックを普遍的なスタイルとして取り入れるべく、ほかでもないミニマルなN-3 UTILITY JACKETが選ばれたのだと思います。

東京地区は5/11(土)より発売いたします。

Arch 東京店 小村