Arch Sapporo / “BRITISH FISHERMAN SMOCK” Made in England

19世紀後半から20世紀の初め、イングランドの南西部、
コーンウォールのニューリン(Newlyn)という漁村に多くの画家が集まるムーブメントがありました。
漁村の美しい風景画や、そこに生活する人々を生き生きと描いた作風が特徴なのですが、
これを「ニューリン派」と呼ぶそうです。
19世紀終わりに起こった産業革命により急速に工業化が進むロンドン。
その喧騒から逃れるように画家たちはニューリンに集まり、漁港の人々を描いたのです。


彼らが描いた多くの作品にうつる海の男たちが着ているワークウェア。
それらをベースに“MADE IN ENGLAND“にこだわり製作したものが、今回ご紹介する
【Arch Sapporo / BRITISH FISHERMAN SMOCK】です。

数年前に、リリースされたモデルから生地を変更し、パターンをモディファイしての登場となります。

“Arch Sapporo”はイギリスの伝統的なワークウェアにフォーカスを当て、生地・縫製という洋服を作る全ての工程を、イギリスにて完結させたレーベル。
今回も、生地・縫製、全てをイギリスにて製作しております。

FISHERMAN SMOCKに使用されている生地はイギリスの老舗メーカーBRISBANE MOSS社の“Cavalry Twill“(キャバルリーツイル)。
別名“Rye Cotton“(ライコットン)とも呼ばれ、やや光沢のある細畝の独特な雰囲気が特徴です。
表面はカリッとドライに、裏面は微起毛させることで、ハリ感と着心地を共存した生地になっているため、
以前のモデルに比べ軽く、着心地が向上しており、かつ着用した時の雰囲気は損なわずに仕上がっています。
イギリスらしく質実剛健な生地は、使い込んで、洗いを繰り返すほどに愛着が増していきます。

ご用意しているカラーは、NAVYに加え新色のBLACK、そしてロンドンの街並みに見るようなレンガ色のBRICK。
また、以前は首周りが前後差のないフラットな仕様になっていましたが、今回のモデルは前下がりのボートネックに。
天幅や襟幅も調整し、より着用しやすくなっています。
スモックタイプの洋服は着脱しにくく、そこがネックとなって敬遠されがちですが、
(そこが愛らしいところでもありますが…)そういった問題点はしっかりと克服されています。

3つのフロントポケットに前身頃、後ろ身頃、袖、それぞれ一枚で構成される極めてシンプルなつくり。
そのシンプルさと実用性故か、フィッシャーマンスモックは漁師に留まらず、画家や陶芸家にも愛用されていたといいます。

地元の漁師が着ているのを見て、汚れも気にならないし、使いやすそうだな、、
と着てみたくなる気持ちもよくわかります。
そして現在まで100年以上もの間、
人々に「道具」として愛用されてきた“本物のワークウェア”であるということが、
袖を通し実際に生活してみることで実感できます。

スタッフ小林 身長160cm 着用サイズ:S カラー:BRICK

スタッフ小村 身長170cm 着用サイズ :M カラー:NAVY

スタッフ中田 身長166cm 着用サイズ:M カラー:BLACK
冒頭の話に戻りますが、19世紀終わり頃、コーンウォールに集結した「ニューリン派」の画家たちは、
どこから来たのでしょうか?
調べてみると、ロンドンはもちろん、
パリやカナダから渡ってきた画家も居たそうです。
もし、パリから海を渡ってきた画家がこのスモックを着るなら、、、とか。
ロンドンの都会っ子ならどう合わせるだろうか、、とか。
自分なりにストーリーを想像しながら、“本物のワークウェア”をファッションとして着る。
そして“Made in England”だからこそ、そのスタイリングに説得力が生まれる。
それがこの【BRITISH FISHERMAN SMOCK】の醍醐味だと思います。
ぜひ店頭で袖を通していただき、
自分ならどう合わせるだろうかと、想像をしてみていただければ幸いです。
想像すればするほど、欲しくなること間違いなしです。(笑)