ツイードジャケットとAVORIAZ

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前回のブログでご紹介しました、Paraboot WILLIAM Arch exclusive 20th Anniversary Model

沢山のお問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。

今回は生産数が少なく、数に限りはありますが、出来るだけ多くの方にご覧いただけたら何より嬉しいです。

ブログの最後にお話ししていたもうひとつのモデル…
それをご紹介する前に“Galibier”を皆さまご存知でしょうか。

※今回のブログは少し長くなってしまいますが、どうか最後までお付き合いください。

“Galibier”

Galibier(ガリビエ)は、 1950年代ごろにアルピニスト向けのシューズブランドとして、Parabootを運営する事でお馴染みのRichard Pontvert(リシャール・ポンヴェール)社によって立ち上げられました。

Galibierというブランド名は、 フランスとイタリアの間の、標高約3000mのガリビエール山に由来しているそうです。

有名な登山家や、山岳ガイドに愛用され、 プロフェッショナルからも絶大な信頼を得ているかがわかります。

GARIVIERには名品とされるモデルが存在します。

そのモデルは、一度廃盤となってしまいましたが、名品と言われるだけあって復活を求める声が非常に多かったそう。

それこそが、トレッキングブーツ AVORIAZ (アヴォリアーズ)

その後AVORIAZは、Parabootネームで復活を果たしました。

北海道に来て初めて迎えた冬、厳しい寒さに耐えうるアウターやセーターは勿論ですが、必要不可欠に思えたのが冬靴の存在。

東京では雪が降ることはあっても1年の数日、積雪なんて余程の異常気象にならなければありえません。
(地域によって違いもあるかと思いますが…)

ALDENなどの革底の靴、スニーカー、靴下を履けばサンダルですら年中履く事が出来ます。

冬靴というワード自体、北海道に来て初めて聞きました。

Parabootに勤務していた事もあり、ほとんどParabootを履く生活をしていたのですが、休日にスニーカーを履いて外に出てみようと試みてみました。

すぐに浸水してきて気持ちが悪い…
そしてその日初めて盛大に転びました。

転び方が派手だったのか、、、
近くにいた中学生数人が、駆け寄って心配してくれました。笑

北海道の人の温かさと、Parabootの道具としての機能性を身をもって実感出来た瞬間ですね。

雪の日に革底のドレスシューズを店頭で履いていた時もありましたが、それってリアルなのかな…?

気をつかっている気がするし、なんだか無理をしている自分に気がついたのです。

ツイードジャケットとAVORIAZ

そんな時に思い出したのが、
ツイードのジャケットにトレッキングブーツ であるAVORIAZを合わせていた先輩のスタイル。

ツイードジャケット(ツイードスーツ)…
ミドルゲージのセーター、レマメイヤーのカーディガン…
M-47 Pants、5ポケットジーンズ、ツイードトラウザーズ…
トレッキングブーツ…


ドレスシューズが履けない厳しい環境をまるで楽しんでいるかのようなスタイルに、衝撃を受けたのを覚えています。

これこそが雪国スタイル…!

今こそこのスタイルがしたい!
東京だとオーバースペックに感じていたスタイルが、北海道だとリアルだし何より格好良い!

今回は、色だけではなく、素材を変えて2色バイイングしました。

NOIR

その美しい外観と品質から「フランスの宝石」とも呼ばれているリスレザー

リスレザーは、Parabootを製造するにあたって開発されたレザーとなり、他社で使用されることはありません。

油分をたっぷりと含んだレザーはとても頑丈で、ワークブーツのように扱うことができます。

雨や雪にも打たれてもシミになりにくく、冬靴として抜群の効力を発揮してくれます。

ステッチが特徴的なノルウェイジャン製法は、もともとは登山靴に用いられた製法で150以上の工程が必要とされています。

この製法により、浸水による染み込みを防ぐ。

まさにAVORIAZには、理にかなった製法ですね。

Parabootの代名詞でもある自社製のソール。

AVORIAZに採用されている「JANNU SOLE」はGalibierオリジナル時代から変わらずに作られている登山靴の定番ソールをベースに作られています。

街履きとしても履きやすいように屈曲性を良くした設計となっているため、最初から履き馴染みが良くストレスはありません。

グリップ性にも富んでおり、北海度の凍ったツルツルの路面を歩くのには心強い存在となるはずです。

先ほどお話したノルウェイジャン製法により、ソール交換が可能ですが、
摩擦に強くソールが減りにくいため、数年間はソール交換はいらないかと思います。
(その方の履く頻度や履き方にもよると思いますが…)

GRINGO

ヌバックレザーにワックスを染み込ませたパラブーツならではの素材と色味である「GRINGO」(グリンゴ)

マットな表情と撥水性の高さが特徴です。

履き込むにつれてワックスが抜け、毛羽立ちが出てくる独特な表情は、ワックスジャケットを着込むのに近い魅力があるんですよね…。

雨や雪も気にせず、敢えて少し雑に履くくらいが良い味が出てくるポイントかと。

リスレザーとは少しケア方法が異なるため、店頭にてご相談ください。


GURINGOカラーは、ノルウェイジャン製法に加えてぐるりとウェルトが巻かれているため、水捌けもよく、より無骨でラギットな雰囲気に。

トレッキングブーツのデザインながら、細身でシャープな木型になっているため、従来のトレッキングブーツと比べるとボリュームが適度に抑えられ、スタイリッシュな印象に。

様々なボトムスとの相性も良く、こういったブーツに苦手意識がある方にも取り入れやすいはずですよ。

趣味の山登りの際にもAVORIAZを履いています。

当時のGalibier時代のオリジナルをほぼ忠実に再現されており、タウンユースとしては勿論、トレッキングシューズとしての機能も失われていません。

岩場や水辺を気にせず歩いても壊れてしまう事は全く無く、 それ以上のポテンシャルを秘めています。

Parabootは街でも山でも、僕の生活に欠かす事が出来ない存在です。

雪国である北海道では、ファッション性、機能性共にこれほどまでに心強い靴は他にはないのではないでしょうか。

Paraboot TRUNK SHOW
at Arch SAPPORO
DATE : 2024/11/22 (fri) ~ 2024/11/24 (sun)

<札幌市中央区南3条西8丁目11-4第一ビル1F/2F>

11月22日(金)〜25日(日)の3日間、2年ぶりとなるParabootトランクショーを、Arch Sapporoにて開催いたします。

約50種類の豊富なラインナップが一堂に店頭に並ぶ特別なイベントです。

そしてメンズモデルは勿論、レディースモデルもサイズ共に豊富にご用意しております。

期間中は、Paraboot正規輸入代理店RPJの篠崎氏にも店頭に立って頂きシューフィッティングをして頂けます。

普段では聞けない、Parabootの生産背景や手入れ方法など色々と伺ってみてはいかがでしょうか。

また、期間中<Paraboot>製品をお買い上げいただいた方には、先着で純正のシューツリーをプレゼントいたします。

イベント期間中は、店頭に在庫の無いモデルやサイズのお取り寄せにもできるだけ対応いたしますので、ぜひこの機会にご相談くださいませ。