M-1948

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約5年前、ARCHレーベルとして初めて製作した”M-1948PARKA”。

アメリカ軍のフィッシュテールパーカーを、イギリス の伝統的な素材”ベンタイル ”で仕上げた一枚は、僕らが提唱したいスタイルを凝縮したモノだと思っています。

当時、オーナーの山内をはじめ僕らスタッフも気に入って愛用していました。

おそらく2017年くらいだったと記憶していますが、山内がフランス出張に行った際に、このM-1948 PARKAを着て行ったそうです。

ANATOMICA PARISのピエール・フルニエ氏とパートーナーである山内が、氏と食事中に、”その着ているコートはどこのだ? クールだな”
と褒めて頂いたと、日本に帰ってきた際にお話を聞いたのを思い出しました。

PARISの街を、このM-1948PARKAを着て歩いてる姿を想像しただけで、気分が高揚してしまいました。

僕らにとってもファーストモデルという事もあり、思い入れが強いモデルです。

今回3年振りにリリース致しました。

所謂、フィッシュテールパーカーは、アメリカ軍が開発したミリタリーウェアーですが、ファッションとしてのムーブメントを起こしたのはイギリス のMODSのカルチャーが大きいと思います。

イギリスの時代背景を紐解く事で、”ベンタイル ”という素材を使用したのは、自然の流れだったかもしれません。

元々、1936年にRoyalNavy (英国海軍)の為に、巨額の国家予算を投じて開発されたのが”ベンタイル ”という素材です。

当時は、North Sea(北海)で海に落ちる事が多く、その寒さの為に多くの軍人が急死していたそうです。

その事を回避する為に、この完全防水のファブリックは開発されました。

以来、海に落ちた際の生存率が飛躍的に上がったという逸話があります。

高密度に織られたコットン100%による素材は、防寒・防水に優れた機能的なものです。

ここ北海道でも、インナーを調整する事で3シーズンに渡り愛用できる一枚です。

真冬でも、風を通さず雪も寄せ付けないので、ニット+ジャケットの上に羽織れば防寒に関しても問題ありません。

素材もそうですが、細かいパーツや仕様までも何度も試行錯誤して完成に至りました。

ヴィンテージに精通したパタンナー、熟練の染め職人、日本が誇る高い技術力を持つ縫製工場、そしてそれら全てをハンドリングし、チーム一丸となって制作した拘りの一着です。

ジッパーにはTALON社製の物を使用しています。
使い込んでいった際の経年変化を考慮して、テープ部分をヘリンボーンのコットン100%の生地に。

シガーポケットのジッパーも同様です。

ポケットの裏地には、イングリッシュモールスキンを贅沢に使用し、防寒性を高めています。

今回のカラーは、ブラックとネイビーの2色展開です。

シックなブラックと、ROYAL NAVYを彷彿させるネイビーベンタイル 。

どちらも甲乙つけがたい良い色味です…

COLOR BLACK / NAVY
SIZE S / M / L /XL

FABRIC VENTILE
PRICE ¥82,000+TAX

アメリカのミリタリーウェアーにフォーカスし、素材にはイギリス物を落とし込む。

どちらもミリタリーがルーツにあるモデルと素材。

まさにARCHが提唱しているスタイルを凝縮した一枚です。

明日のブログでは、スタッフそれぞれのスタイル写真を交えてご紹介致します。

ARCH 宅見