泣きのマドラス
アメリカントラッドを語る上で、”アイビー”というカルチャーは避けては通れないモノである。
アメリカンフットボールに所属する、名門8大学による”アイビーリーグ”。
彼ら学生達が発信していたスタイルが、後にIVY STYLEとして日本でも浸透していく事に。
1950年代に生まれたこのカルチャーは、今でもファッションシーンには欠かせないものでしょう。
彼らの日常を切りとったTAKE IVYの書籍は、洋服屋のバイブルです。
彼らのスタイルを見てみると、やはり”マドラスチェック”のアイテムに目がいってしまうのです…
インディアンマドラスの物語は、遥か昔400年前に遡る…
当時のインドは、世界一の綿織物技術を誇っていたそうです。
機械織りでは決して生み出すことができなかった、インドの職人の手工芸的綿織物。
当時の綿織物には、イギリス・東インド会社が大きく関わってたそうです。
単糸で粗目の生地が特徴的なインディアンマドラスの生地は、通気性に優れていた為、夏場の素材として重宝されます。
1950年代、大胆な柄が目を引くマドラスチェックは、アイビーリーガー達を虜にしていくのです….
インディアンマドラスというと、諸先輩達から”泣きのマドラス”という言葉をよく耳にする…
90年代頃まで作られていたマドラスチェックは、染色方法の問題だったのか、洗濯すると色が移り全体気に色が変化していく。
そんな事から、この年代までのマドラスチェックを”泣きのマドラス”と呼ぶらしいです..
今季のKENNETH FIELDから登場した”マドラスパッチワーク”の生地は、アメリカのカルチャーとファッションシーン、インドでの生産背景など..
様々な歴史的背景を回想する事が出来る。
スタイル のある洋服というのは、こういう事な気がする…
そんな想いもあり、今季はこの”マドラスチェック”に、心を鷲掴みにされるのでした。
50’S UNCON Ⅱ C/L
MADRAS PATCH WORK
SIZE 38 / 40 / 42 / 44
PRICE ¥66,000 in tax
一見、派手なパッチワークですが、着てみると合わせやすい一枚なのです。
通気性に優れた素材なので、夏場はカットソーにシャツ感覚で着れるのも魅力ですね。
GURKA TROUSERS
SIZE S / M / L / XL
PRICE ¥33,000 in tax
同素材のGURUKA TROUSERSも、アイビーリーガーが好みそうな一本。
シンプルなスタイル に、このマドラスチェックのグルカを挟む事でいつもとは違ったスタイルを演出してくれます。
遊び心をくすぐられる”マドラスチェック”
今年は、このジャケットをどう着るか…妄想が止まりませんね。
ARCH 宅見