北海道で過ごす夏

Share
this article

今年3月、僕は初めて北海道に来た。

生まれてこの方、自分自身の身長より高い雪を見たことがなかった僕は、新千歳空港に降りて一面の銀世界に少々たじろいでしまった。

そして7月になり、自転車通勤になった僕は思いの外、札幌の夜が寒いことに気づく。

退勤して自転車を走らせる帰路につく僕は東京の夏のうだるような暑さとのギャップが少し恋しくなる。

東京の盛夏は重ね着することを許してくれない。

バスクシャツにリネンパンツを履いたり、人と会う時は長袖のシャツにサマーウールのトラウザーズを履いたり、常にトップスは1枚で過ごすことが多かった。

ただいくら肌寒いからといってジャケットは羽織りたくない。

自転車で帰路に着くほんの数十分の間、河川敷の風から守ってくれれば良い。

街ゆく人が夏の装いを楽しみながら、僕だけ春物のジャケットを羽織るなんてことは洋服屋としてあまりしたくはない。

その時にGRPのリネンカーディガンに出会った。

ウールのカーディガンこそ東京にいた時はよく着ていたが、リネンのカーディガンとなるとどうだろう。

東京にいた時であれば、トップスは1枚で過ごすことが多かったし、真夏に羽織るスタイルこそ憧れはあったものの、やはり着るには至らなかった。

だけど札幌に住んでいる今、このリネンカーディガンこそ、ぴったりな羽織りものなのではないか、と思った。

以来、GRPのカーディガンを愛用している。

朝起きて、テレビの天気予報を見る。

「最高気温26度、最低気温19度」

僕はすかさず、カバンの中にGRPのリネンカーディガンを入れる。

自宅でケアできるから、カバンに入れて気軽に持ち歩けるところも気に入っている点だ。

帰路に着く時は、リネンカーディガンの出番。

滑らかな肌触りと熟練の編み立てによる伸縮性も心地よい。

ストレスフリーな着心地に自ずと自転車を漕ぐスピードも上がる。

住む土地も変われば、着る服も変わる。

ライフスタイルも変われば、着たい服も変わる。

GRPのリネンカーディガンは北海道で過ごす夏にぴったりの逸品だ。

Arch 小村

LINEN CARDIGAN

MATERIAL / 100% LINEN

SIZE / Ⅳ , Ⅴ , Ⅵ

PRICE / ¥31,900- (inc tax)

COTTON CREW NECK

MATERIAL / COTTON

SIZE / Ⅳ , Ⅴ , Ⅵ

PRICE / ¥17,600- (inc tax)