MARCEL LASSANCE VOL.2
前回のブログより引き続き、本日はrdv o globeとのコラボレーションアイテムの誕生秘話を。
MARCEL LASSANCEの名作フィッシュテールパーカーを、当時と全く同じくして再現したい…
そんな無謀なお願いをrdv o globe前淵氏にリクエストしてみる事から今回のプロジェクトがスタートしました。
先ずはパターンを一から作らないといけないと思っていたのですが、なんと当時のフィッシュテールパーカーのパターンを、MARCEL LASSANCEから譲って頂いてたそうです。
そこからの話は早く、当時と全く同じ型とパターンで製作可能になり、残すは生地の選定のみととんとん拍子で話が進行していきました。
素材選びは洋服の重要な鍵となるので、先ずはMARCEL LASSANCEについてもっと話を聞いてみる事に。
宅見
Archオーナー山内が愛用しているMARCEL LASSANCE のフィッシュテールがナイロン素材なのですが、当時はそのような素材が多かったんでしょうか?
前淵氏
春夏物はナイロンでしたが、秋冬物はコーディロイ、ワックスコットンなど色々ありましたよ。春夏物はやはり雨よけので使う事が多くバックに入れてもシワにならない便利性があります。ヨーロッパではあまり傘をささないので、、、
宅見
ヨーロッパの文化から機能的な素材が求められていたんですね!
ブラックのナイロンというのが当時はあまりなさそうな素材ですね。
フィッシュテールパーカーのパターンをそのまま譲り受けた経緯を教えて頂きたいです。
前淵氏
ラサンス、70年台のデビューから多くのフード物を作っていますが、このフィッシュテールが一番ロングセラーのモデルです。
カジュアルからスーツスタイルにも合わせやすく、機能性もあり使いやすい一品です。
今では色々なブランドから同じようなものがありますが、私にとってラサンスのフィッシュテールが完璧な仕上がりでした。
私も今でも数多く所有しております。
これを再現したくラサンスに相談したところ、快くパターンを頂きました。当然出来上がった1着は彼にプレゼントして、気に入って着てもらっています。
宅見
まさに前淵氏とラサンス氏の深い関係性が存在しないと実現しなかった一着ですね。
前淵氏にとってラサンス氏はどういった存在だったのでしょうか?
前淵氏
彼は洋服業界にとって大きな財産と言える人です。
私にとっては父親であり大先輩です。洋服の事、商売の事、多くを学びました。
今でも家族以上の存在でお付き合いしています。
今回の別注アイテムを製作出来た背景には、前淵氏とラサンス氏の深い関係性があったからこそと言えます。
このお話を聞き、やはり当時と全く同じファブリックで作りたいと思いました。
オリジナルに忠実に、フランス的な匂いのするブラックのナイロン生地。
当時は、オリーブやグレーも存在していたらしく、ブラックとグレーの2色で製作する事にしました。
今週末のrdv o globe×North Worksのイベントにてお披露目します。
楽しみにしていてください。
Arch 宅見