Made in England by Fisherman Coat
いつの日か失われていくであろう古い洋服。
イギリス製、アメリカ製…何故かこの言葉を聞くだけで、気持ちが高揚してしまう。
そこには、その土地ならではの背景や文化、今は無き素材や生産背景、各国の伝統を洋服を通じて感じるからこそでしょう。
古き良き時代の伝統的なウェアーを継承し、”スタイル”として伝えていきたい。
そんな想いから、ARCHのフィルターを通し”イギリス”での物作りが始まりました。
イギリスの伝統的なワークウェアーにフォーカスを当て、生地・縫製という洋服を作る全での工程を、イギリスにて完結させたレーベルです。
今回ご紹介しますのは、イギリスの船乗り達が愛用していたワークコートです。
冒頭の写真で着ているコートがまさにソレ。
潮風や海水から身を守る為に生まれたワークウェアーは、船乗り達には欠かせない”道具”としての洋服だった筈です。
そんなイギリスの伝統的なワークコートを、イギリスらしい素材で再構築しました。
生地には、オイルドクロスである・”WAX COTTON”を採用しています。
イギリスで、220年以上続く老舗生地メーカー”TEMPLEMOYLES MILLS”の生地です。
古くは、BARBOURの生地を製作していた事でも知られるメーカーです。
立ち襟になったシンプルなワークコート。
ワークウェアーならではのアームホールの太さやたっぷりとした身幅のシルエットは残しながらも、微妙に調整を重ねていきました。
オリジナルとなるヴィンテージの良さを尊重し機能的なディテールは、しっかりと残しています。
防寒性を考慮し、襟とポケットの裏地には、モールスキン生地を。
ブラックとネイビーのコントラストがまた、イギリスらしい配色です。
僕らはこの手のワックスコットンのコート を着る際は、必ずツイードや厚手のジャケットをインナーに着用します。
ここ北海道の秋冬は、このスタイルで過ごすのが最適です。
ファッションではない道具として生まれた洋服、時代が生み出したカルチャーからなるスタイル、人々が生み出したムーブメント。
様々な時代の洋服とスタイルが存在する中、自分達が伝えたい英国のウェアーを、イギリス生産という背景を通じて皆様に伝えていきたいです。
ARCH 宅見