まだお客さんだった頃、どうやったら似合うようになるだろうと憧れを抱いていたブランドがあります。

そのブランドはFRANK LEDER。
ヴィンテージ、インポート、ドメスティックなど様々な洋服が並んでいるArchの中でもFRANK LEDERはまだ自分には早く、手が届かないと思い込んでいたブランドでした。
FRANKLEDER のジャーマンレザージャケットにフランス軍のM-47パンツ、インナーにはSAINT JMAESやシェットランドセーター、足元にはPARABOOTやALDEN。
ヴィンテージのアイテムとの相性が抜群で、それなのに古臭い雰囲気にならず洗練されたスタイルになる。
今ではArchらしい格好ですが、その組み合わせをカッコ良く着こなしている人を見ると自分もやってみたいと思わされました。
お客様とお話ししていると自分と同じように、着てみたいけど自分にはまだ早いと思っている方も多いFRANK LEDERの洋服。

今シーズンも定番ものを始めとしたFRANK LEDERらしいアイテムが数多く入荷しましたので、これを機会に是非とも一度袖を通して頂きたいです。

まず初めにご紹介するのは、FRANKLEDERらしいローデンウールの生地が特徴的なTHICK VINTAGE LODEN JACKET。その名前の通り、肉厚なローデンウールの生地で仕上げられたジャケットです。
ローデンウールとはその発祥地であるオーストリアのローデレス村にちなんで名付けられており、ヨーロッパアルプスの厳しい寒さの中でも耐えられるような、蜜濃く織られた圧縮ウールのことをいいます。
このローデンウールは収集家としても有名なフランクリーダー自身が見つけたデットストックの生地です。

フロントには、こちらもおそらくデットストックであろう印象的なボタンが付いており、ローデンウールの生地と合間って高級感を感じられます。
ブラウンを基調とした中に緑やオレンジなど、様々な色が複雑に混じっているのもローデンウールの魅力の一つです。

襟は寝かせても立たせても着られる仕様で、その時の気分で着て頂けれたら嬉しいです。
今シーズンから、冒頭でもご紹介したジャーマンレザーのアイテムが廃盤となり新しいFRANK LEDERのジャケットとしてご提案したいTHICK VINTAGE LODEN JACKET。
是非店頭でお試しください。

今年の春にも大変ご好評頂いたVINTAGE FABRIC EDITIONシリーズ。
FRANK LEEDERの過去のアーカイブで実際に使われた生地で組み立てられたアイテムで、独特の雰囲気を感じられるシャツに仕上がっております。

異なるカラーと織り方のウール生地をクレイジーパターンで繋げた一着は、アメリカのボタンダウンの色鮮やかなクレイジーパターンとは異なり、重厚感がありFRANK LEDERらしい一着。
形はシャツですが、肉感のあるウール生地なので保温性もあり、羽織りとしても重宝します。

最後にご紹介するのは、ネップが特徴のDOTTED WOOL DRAWSTRING TROUSERS。
ワタリにゆとりがあり、そこから緩やかにテーパードしたシルエット。
ワークパンツやミリタリーパンツのようなシルエットながらエレガントな生地で製作された一本はまさしくFRANKLEDERらしいボトムスです。

濃い紫色のベースの生地にオレンジ色のネップが入っており、とても存在感のあるボトムスに仕上がっています。
どうしてもボトムスはジャケットやアウターなどの脇役になってしまいがちですが、コーディネートの主役になるボトムスです。

最後になりますが、とある記事でフランクリーダー自身がおっしゃっていたことでとても気になる一文がございました。
・フランクリーダー氏「ヴィンテージのアイテムはすごく好きだが、そこからインスピレーションを受けることはあまりない。それよりも生地の手触りだったり、香り、もしくは昔のボタンなどに触れていると、自分の頭の中が整理されてそこからデザインが出てくるということはよくあります。」

この言葉からもバック背景がしっかりとある哲学的なFRANK LEDERのモノづくりを感じられます。

Arch STELLAR PLACE 曲木