ニアクラシック?なBDシャツ
今日ではカジュアルからビジネスシーンまで幅広く、世代を超えて愛されているボタンダウンシャツ。
これ程までにBDシャツがオーセンティックなものになっているとは、発案者のジョン・E・ブルックスも驚きだろう。
そんな僕も服に興味を持った中学生時代に初めて買ったものはプチプラのBDシャツだ。
当時は何の気もなく買ったが、後にアイビースタイルに触れることになったことも偶然ではないのかも知れない。
ネクタイを合わせるスタイルが好きだった僕は、粗方オーソドックスなシャツは買い尽くしてここ最近はあまりシャツを買ってこなかった。
しかし、シャツは何枚でも欲しい性分。
今回のrdv o globeの新作は、半年以上も前から心待ちにしていた。
と言うのも、以前デザイナーである前渕氏と食事をご一緒させて頂いた際に、今回のシャツのことを聞き及んでいたからだ。
偶然か否か、名前にBROOKを冠したこのシャツ。
古き良きアイビーやアメトラを彷彿とさせる至ってシンプルなBDシャツ。
しかし、アメリカのBDシャツとはどこか纏っている雰囲気が違うのだ。
縫製の仕方や生地などがドレスシャツのような仕様になっている。
イタリアの老舗シャツメーカーであるGUY ROVERが得意とする繊細なマシンステッチで縫製することで、スポーティーな印象を抑えクラシックな佇まいに。
様々な国の洋服を知り尽くしたデザイナーである前渕氏だからこそ表現できる、コンチネンタルなシャツ。
我々Archとしても仕入れ無いという選択肢はありえなかった。
3フィンガーロールにシングルステッチ、良いBDシャツの代名詞的な要素は踏襲しながらも、オーソドックスなBDシャツに見られるウエスト部分のくびれが無く、rdv o globeらしいモダンエレガントなシルエット。
昔の6ボタンのシャツが良いとも言われているが、このシャツは8つボタン。
当ブランドのどこか型破りなデザインはつい病みつきになってしまう。
ある意味教科書的なBDシャツしか着てこなかった僕にとっては、新たなスタイルへの道しるべに思えて、懐の広さすら感じさせるシャツが堪らない。
BDシャツにチノパン、足元にはコインローファーといった、いかにもなアイビールックもまた違うものに見えたり、ドレスシャツのようなニュアンスで洗いざらしで軍パンや色落ちしたジーンズと合わせる。
はたまた、クラシックなシャツという見方でデザインの効いたパンツと合わせたりと三者三様の着こなしが楽しめる、痒いところに手が届く1着。
昨年のrdv o globe×GUY ROVERシャツを色違いで購入している僕にとって、今回も即決だったのは言うまでもないであろう…
Arch STELLAR PLACE 小見野