KENNETH FIELD 25AW / BARN SHIRTS
夏から秋への切り替わり。
9月にもはいり、秋の足音が聞こえてくる今日この頃。
「そろそろ出番かな」と、タンスの奥から語りかけてくるように、自然と手に取っているシャツ。
それはコットンのネルシャツ。
ウールではなく、コットンの。
私、中田はこの時期が待ち遠しく、ようやくその時が来たかとニヤニヤしています。

このメンバーにまた新しいネルシャツが加わる、、、。
何よりコットンのネルシャツは洗いこむことによりフワッとしてくる生地感が堪らなく良いんです。
単なる“シャツ”ではなく、”道具のとしての服”のような。
ネルシャツは、まさにその代表的な存在です。
そんな愛してやまないコットンのネルシャツが入荷しました。

KENNETH FIELD / BARN SHIRTS NEL CHECK
COLOR / MUSTARD
SIZE / S , M , L , XL
PRICE / ¥39,600- (inc tax)
KENNETH FIELD 25AWのテーマ
“Lodge” (ロッジ)
森の奥に佇む山小屋。
都会の喧騒から離れ、自然の豊かな中で木々や川、動物がいて、静かに火を囲むような時間が流れる場所。
本質的な豊かさを求めて、“衣”にも精神的な居場所を見出す、そんなコレクションのように思えます。
この”Lodge”の世界観において、この”BARN SHIRTS”はまさに中核をなすアイテムのひとつ。
もうすぐやってくる、冷えた気温の中で頼れる一枚。
軽く羽織るも良し、ニットやベストと重ねるも良し。
日常とアウトドアを滑らかにつなげてくれる存在な気がします。
ネルシャツのルーツを辿れば、18世紀頃のイギリスのウェールズ。
羊毛を起毛させたフランネル生地は、寒さの厳しい土地で働く人々の体を守るために生まれ、この素材がアメリカへと渡り、木こり(ロガー)、鉱山労働者、鉄道員たちの作業着として浸透していきます。
ネルシャツの持つ”保温性”と”耐久性”そして”可動性”。
それらすべて、“働くこと”を前提とした実用的な服作りからきているのです。

私たちが惹かれるのは、そうした背景に宿るもの作りではないでしょうか。
ただの流行ではない、時代と職能と合わさったデザインには、やはり揺るぎない美しさがあります。
Woolrichの赤と黒のバッファローチェックのネルシャツ。
Pendletonの上質なウールのネルシャツ。
ネルシャツは、アメリカのワークウェア史の中で、常に“生活に必要なもの”として存在してきました。
労働のための衣服が、やがて文化となり、ファッションへと昇華される。
その流れを目の当たりにするたびに、「洋服とは、生活そのものなんだ」と再認識させられます。




襟のチンストラップ。
袖のアジャスタブルカフス。
肩から袖にかけてのトリプルステッチ。
古着にもありそうでない、この優しい黄色の配色。
”BARN SHIRTS”は、ワークウェアの骨格を保ちながらも、大人の余裕と品格を纏わせるデザインに仕上げられているように感じます。


また肩にも抜かりない仕様があります。
生地が二重になっており、肩に薪などの重いもの背負う際に生地の磨耗を防いでくれる役目。
まさに“Lodge”
今の時代にはデザインも勿論、リュックやショルダーバッグ等の擦れが怖くなくなる仕様です。
様々な肩の荷を背負う現代人にはもってこいですね笑

クラシックだけれど、どこかモダン。
今期のKENNETH FIELDが掲げる“Lodge”
このテーマがもつ、自然と都会の橋渡し的なニュアンスを、ネルシャツというアイテムが見事に体現しているのです。
ちょっと寒い日の朝、パッと羽織る。
洗いざらしのシャツに袖を通し、日常に溶け込む。
そんな“当たり前”のようでいて、“かけがえのない時間”を感じさせてくれるのがコットンのネルシャツ。
むしろ、何年も変わらずそばにいて、気がつくと自分の生活の一部になっている。
そんな類のものだと思います。
ネルシャツは、今年もまた変わらず、男たちの作業着として。
ひとつの“道具”として存在し続けてくれるでしょう。
Arch Tokyo 中田