MSG & SONS / BLACK CORDUROY JEANS MADE IN USA

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MSG & SONS / BLACK CORDUROY JEANS MADE IN USA
COLOR / BLACK
PRICE / ¥44,000- (inc TAX)

今回製作するにあたってベースとしたのは、70年代以降に生産されていたL社の”519″というアメリカ製のモデル。

501のシルエットと比較して、腰回りがすっきりとしており、全体的なシルエットもやや細身のシルエット。
コインポケットや腰元のパッチも排除された非常にシンプルなのが特徴のモデルです。

今回はその”519″の中でも希少なBLACK CORDUROYに着目し、
“Made in USA”で製作いたしました。

パターン(型紙)は70~80年代にかけての日本人体型に合うモデルをベースとして、L社のパターンメイキングに携わっていたファクトリーに在籍するアメリカ人パタンナーによって再構築されています。

日本規格の「センチメートル法」からアメリカ規格の「インチ法」で計算し直すことにより、ニュアンスの違いが生まれ、当時のアメリカ製の雰囲気を持った1本になっています。
L社のジーンズを熟知しているからこそ出せる絶妙な空気感。
実際に足を通すと感じていただけるはず。

アメリカで作製した月桂樹ボタン
当時の519にも使用されていた42TALON ZIP

ディテールにも抜かりなしです。

そして、生地の染色方法について。

「硫化染め」という方法を用いて染色を行うことで、
インディゴデニムのような色落ちを実現しています。

この染色により、コーデュロイでありながらヒゲやハチノスと言ったデニムのような色落ちが期待できます

そういった点でも、当時の”519″以上にリアルなアメリカを体現している1本になっています。

ここからは余談になりますが、
L社の”519″が生産され始めた70年代のアメリカに目を向けて見ると、
ベトナム戦争(196575)、イラク革命に石油危機(オイルショック)
それに伴う経済の低迷…
非常に暗い側面のある時代だったのではないかと想像します。

その時代に反発するように、生まれたパンクカルチャー。
このジーンズを実際に穿いて見ると、そういう空気を感じます。

ロンドン出身のパンクロックバンド”The Clash”(ザ・クラッシュ)と
そのフロントマンJoe Strummer(ジョー・ストラマー)。

519を穿いているかはわからないけれど、
僕がこの年代に10代を過ごしていたら、ジョーストラマーのように、
ラフにこのコーデュロイジーンズを履きたい。(笑)

そういうわけで、
このブログを読んでくださっているみなさまにもこのジーンズを穿いて、
汚れなんて気にせずに、雨に濡れた公園のベンチや芝生の上に座って欲しい。
酔っ払って転んで膝を擦り剥いても直して穿けばいい。
それはそれでかっこいい。
そんなアメリカの空気を感じるコーデュロイジーンズは中々ないはず。

他にも細かいディテールについてはお話ししたいことがたくさんありますので、是非、店頭にてお話しできれば幸いです。

Arch東京 コバヤシ