Made in Ireland
長い間、構想し続けていた僕らが理想とする”白シャツ”。
中々コレだという理想の型と素材のアイディアが出ないまま時間だけが流れていっていました…
ある時、オーナー山内がANATOMICA PARISのピエール氏とアイルランドに行った際に、ある一枚のドレスシャツに出会います。
おそらく1920年代頃の古いドレスシャツ…小振りな襟、フレンチフロントの前立て、ボックスカットの仕様。
アイルランドという土地で出会った一枚のそのシャツから、オリジナルでの製作が始まって行きます。
そのシャツを見つけた時に、真っ先に思い浮かんだのが”アイルランド”という場所で、生産を完結させる事でした。
ドネガル地方で1880年代から続く古い工場での生産を依頼し、素材にはIrish Linen を選びました。
現在、本当の意味でのIrish Linenと呼ばれる生地メーカーは、5社しか存在していないそうです。
Irish linen Guild が定めるリネンにのみ、Irish Linenのラベルがつけられます。
その中から、ある生地メーカーに残されていた貴重な生地を使い今回のシャツを製作しました。
本来は、ジャケット等に使われる肉厚な生地。
元々、ヨーロッパでは夏・冬問わずにリネンという素材は古くから親しまれています。
Irish Linenという伝統的な生地をアイルランドという土地で製作する。
一枚のドレスシャツを、ARCHのフィルターを通して解釈した一枚は、僕らが理想としてきたシャツに仕上がりました。
ここからはオーナー山内のお話を。
『名もなきシャツ』
夏のバカンスシーズンのパリの街を歩いていると、たまにカッコいいリネンのシャツを洗いざらしで着ている初老の男性を見かけることがあります。
イタリアからの旅行客なのか、イギリスからの旅行客なのかわかりませんが、小麦色に焼けた腕を袖まくりしてすごくこなれた感じで着こなしているのが印象的です。
職業病なのか、そういう男性を見かけると「どこのシャツを着ているんだろう?」と考えてしまったりするんですが、そういう人に限って全然わからなかったりするものです。
きっと、その人が住む街の小さな洋品店で、その土地で作られたであろう、名も無き、でも上質なリネンのシャツを買ったんだろうな、、、という妄想に駆られます。いや、そうであってほしいな。と勝手に妄想しているのかもしれない。
今回制作したアイルランド製のリネンシャツは、ドネガル地方で100年以上に渡り3代続く家族経営のシャツ屋さんで作ったもらったものです。
誰かにとってそんな存在のシャツになってもらえると嬉しいです。
by 山内
MADE IN IRELAND
COLOR NAVY / WHITE
SIZE S / M / L /XL
PRICE ¥35,200 in tax
男にとってクローゼットになくてはならないリネンのシャツ。
上質なリネンシャツを、ミリタリーパンツに、ジーンズにさらっと着る。
山内の話しに出てきたパリにいた男性のように…自分らしくリネンシャツを着たおしたいです。
ARCH 宅見