“S.E.H KELLY”（エスイーエイチケリー）。

デザイナーのサラ・エリザベス・ハケット・ケリーは、当時サヴィルロウで工場と生地屋のコンタクトを取り、プロダクションを円滑に回す仕事をしている中で、ある時からなぜ、サヴィルロウでしか扱えない生地や工場があるのだろうと思い始めたそうです。

そこで、上質な生地や技術をデイリーウェアに落とし込みたいと思い、立ち上げたブランド背景を持ちます。

二人だけでブランドを運営している為、自分たちの足を使い、納得のいく生地を探すそうです。

アナログな手法ですが、そういった部分に惹かれるものがあります。

今回ご紹介するのは、Popoverと名付けられたプルオーバーシャツ。

春夏シーズンはリネンでリリースし、その雰囲気はリゾート感を漂わせるのに対し、今回打って変わって良い意味で少し田舎くさいカントリー調なのが魅力。

ありきたりな言葉かもしれませんが素材が変わる事で、その表情は大きく変わります。

オープンカラーの一枚仕立てで、大ぶりな襟が美しく開き、エレガントなロールを描きます。

襟にソフトなプレス加工が施されているので、はだけ過ぎてしまう心配はありません。

身頃はかなり長くゆとりがあり、被りのシャツ特有の動きにくさを感じさせません。

左側のポケットには、ちょっとした秘密が…
フラップポケットの内側にもうひとつ小さなサブポケット。

S.E.H KELLYらしい決して華美ではないけれど、遊び心があるにくいディテールです。笑

人に見せる部分でもないですし、中々目に触れる部分ではないのですが、私が惹かれるのは、この丁寧なパイピング処理。

着る人が長くこの服を着れるようにと、考慮された温かみを感じる部分でもあります。

イギリス北西部にあるランカシャーにあるコットン工場で作られたコーデュロイ。

ふわりと柔らかな生地は肌触りも良く、抜群の着心地。

細畝のコーデュロイは、長い期間活躍し、涼しい日は保温性があり、通気性が良いので蒸れがなく非常に快適。

今シーズン着倒して、少しカリカリになったコーデュロイを、春に着るのもいいなぁ…。

腕を捲り、ショーツにデザートブーツ…
既に春までの楽しみは始まっています！

被りのシャツと聞くと、着こなしの幅は狭いのでは？と思うかもしれませんがそんな事はありません。

Tシャツ、ヘンリーネック、ボタンダウンシャツ、ハイゲージニット、スカーフ…
このVゾーンへのアプローチを存分に楽しんでください。

Shits　S.E.H KELLY
Knitwear　JOHN SMEDLEY
Jeans　MSG &SONS
Shoes　Astorflex

少しルールを破る着こなしかもしれませんが、気温が下がったら、ツイードのジャケットの中に着るのを今から楽しみにしています。

直球なトラディショナルにも勿論憧れるけど、伝統的な生地や技術をデイリーウェアに落とし込んだS.E.H KELLYの洋服をさらりと着こなせる大人になりたい。

そう常々思っています…。

ARCH 市電通り　荒

POPOVER
Color　Tan
Size　S, M, L
Price　¥63,800-(inc tax)

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